6月15日は父の日ですね。
今回は、私が父の愛に気づいた時のエピソードを紹介します。
高校生の頃、心身の調子が優れず、学校に行けない日が続くことがありました。
特に朝になるとお腹が痛くなり、制服に着替えることもできず、そのまま布団にくるまって過ごすことが多くなっていました。
そんなある日、父が部屋に入ってきて、そっと私の横に座りました。そして、小さな声で祈り、原理講論を訓読し始めたのです。
その瞬間、私は戸惑いと反発の気持ちでいっぱいになりました。
「なぜ今ここで祈るの?」
「私にプレッシャーをかけに来たの?」
そんな思いがこみ上げ、怒りや反発の感情が、私の心の中でぐるぐると渦を巻いていました。
でも、後になってその出来事を友達に話した時、彼女はこう言ったのです。
「それって、きっとお父さんなりの愛だったんじゃないかな」
その言葉に、ハッとしました。今よりずっと幼かった私は、そんな風に考えたことがなかったのです。
その後、勇気を出して父に質問してみました。
「あの時どうして、私の横で祈っていたの? 学校に行ってほしくて?」
父はこう答えました。
「そうじゃないよ。ただ、娘が幸せな方向に導かれるようにと、神様に祈っていたんだよ」
父は少し不器用な人で、感情を口にすることが得意ではないと思います。
でも、あの時父は、精いっぱいを尽くして娘である私を愛してくれていたのだと、その時やっと気づくことができたのです。
人それぞれ、愛のかたちは異なります。
言葉で伝える人もいれば、行動で示す人もいます。ただ静かに寄り添うことで思いを伝える人もいるでしょう。
愛情を伝えようとする努力がある一方で、それを受け取る側が相手の思いに耳を傾け、心をくみ取ることも同じくらい大切なのだと知りました。
これからも自分自身の伝え方や受け取り方を見つめ直しながら、より豊かな人間関係を築いていけたらと思います。
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