母の日に寄せて 1

 5月11日の母の日を前に、『グラフ新天地』20055月号に掲載された特集記事を、編集部が再編集してお届けします。

 5月の第2日曜日は「母の日」です。

 その由来は、20世紀初頭の米国にありました。バージニア州の女性が亡くなった母への感謝を込めて、教会でカーネーションを配ったのが始まりです。

 贈り物にカーネーションが選ばれた理由は、その花言葉にあります。
 赤のカーネーションの花言葉は「真実の愛」、白は「尊敬」、ピンクは「温かい心」です。いつの時代も、人々を優しく包んできた母のイメージがそこにあるのです。

良いお母さんになりたい

 「良いお母さんになりたい」と願っても、現実はなかなか、その願いどおりにはいかないものです。

 ひと昔前までは、三世代が同居し、おじいさんやおばあさんが孫の世話をしてくれました。しかし現代は核家族化が進み、育児におけるお母さんの負担が大きくなりました。

 さらに、共働きの家庭が増えたことで、両親が子供と接する時間も極端に短くなっています。

 その結果、お母さんと子供との関係が悪化するケースも目立ってきています。家事が忙しくて、つい怒り過ぎたり、逆に接する時間が短いために甘やかし過ぎたり…。このようなことが転じて、マスコミを騒がす深刻な問題を引き起こすことにもなりかねません。

 そのような現代の中で、母と子の絆をより強くするためにはどうすればよいのでしょうか。

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 次回は、「子供と大人、それぞれが持つ“お母さん像”」をお届けします。