
私は大学生の頃、真のお母様の前で短いスピーチをさせていただく機会に恵まれました。
当時、大学生だった私は、ただ真の父母様に対する敬愛の気持ちと、「私もみ旨の道を行きます」という決意だけを、精一杯お伝えしました。
スピーチを聞かれたあと、お母様は私と両親を呼ばれました。 そして私には目もくれず、両親に向かってこうおっしゃったのです。
「잘 키웠네(よく育てたね)」
その言葉に、実を言うと私は少し引っかかりを覚えていました。
私は幼い頃から自立心が強く、親が言うことは聞きませんでしたし、自分自ら修錬会に行って「原理」を学び、受験も親のサポートなしにやり遂げました。今思うと恥ずかしい限りですが、当時は「全ては自分の努力の賜物」と自負しており、親からは必要最低限の金銭的な支援しか受けていない、とすら思っていたのです。
しかしその考えは、社会人になり、自分が家庭を持ってから大きく変わっていきました。
自分よりも若かった母が、韓国から日本に嫁ぎ、慣れない土地で義父母に侍りながら私たち子女を育て上げたこと。その重みと大変さが、身をもって感じられるようになっていったのです。
かつての私は、そんな母の生き方を見ながら「何でそんな生き方をするんだ」とイライラしていました。しかし今では、「助けてあげたい」と思います。自分を神様が母に送った救世主だと思うようにしたのです。
母が家族の問題で落ち込んでいるとき、「大丈夫。お母様から『잘 키웠네(よく育てたね)』と言っていただいたじゃない」と励まします。(昔の私なら、「そうだ。お母さんは足りない。悔い改めるべきだ!」と言っていたと思います。)
問題ばかりの私の家庭にさえ、お母様は「よく育てたね」と声をかけてくださいました。私の母のように家庭の悩みを抱え、自分自身を責めている全ての食口に、お母様が下さった
「잘 키웠네(よく育てたね)」という励ましのみ言をお届けしたいです。
(玉)




