光言社 編集者ブログ

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2014年04月24日

【文章教室15】わずか300〜500字で人柄が判断される !?

この「文章教室」の読者から、「文章を書く上でとても参考になります」という感想をお聞きしました。

いろいろな話題が出てくるブログなので、はたして読んでいただけるだろうかと内心思っていたので、うれしかったです。

その文章を書くことですが、最近、特に重要視されてきているように感じます。

「ES」という言葉をご存じでしょうか。「Entry Sheet」(エントリーシート)の略で、もともとはイベントなどの主催者が参加希望者に提出させる書類のことです。簡単に言えば、「申込書」。この言葉が最近、企業が自社に就職を希望する学生に提出を求める書類として使われているのです。

もちろん、履歴書も提出するでしょうから、学歴なども審査の対象になるでしょう。でも、それだけでは不十分なので、文章を書いてもらい、その人の意欲や得意なこと、性格などを把握しようとしているのです。

採用する側がこの「ES」を見て、この人を面接してみたいと思ってくれなければ、次の段階に進むことができないのです。

「ES」は短い文章を書くようになっています。テーマはどこも同じようなもので、

「わが社に就職を希望する理由は何ですか」

「学生時代にがんばったことを教えてください」

「あなたの長所は何ですか。それを生かせたことを、エピソードを交えて具体的に書いてください」

といったようなものです。

入社希望者全員に書かせるのですから、当たり障りのない設問になっています。

でも、就職希望者にとっては、わずか300〜500字程度しかない文章の出来、不出来で次の段階に進めるかどうかが決まるのですから、深刻です。

小学生に文章を書かせる塾が話題になっています。その塾に通っている子供たちの学力が伸びているのです。作文は学力とは直接関係がないように思いがちですが、塾の経営者は作文が子供たちの考える力を伸ばすと考えているのです。

文章を書くことの効用についてはさまざまな見解がありますが、いろいろな能力を伸ばすと言われていますし、人柄を判断されたりするのですから、文章を書くことに関心を持つことは有意義なことだと思います。   

(徳)

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