光言社 編集者ブログ

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2024年05月16日

いるんだから、いいんだな。

去年の12月に家庭出発をして、田舎に引っ越しました。

主体者の仕事のために移住したので、夫婦共に縁もゆかりも無く……。

教会も遠いので、なかなか友達ができません。

新生活が始まって3か月はバタバタとしているうちに過ぎていき、落ち着いてきたと思ったら「孤独」がやってきました。

朝起きて主体者を見送り、リモートで黙々と編集作業を進め、夜は夕飯を作って主体者を待つ日々。

日中、心を通わせられる相手は、ベランダに訪ねてくる鳥や、散歩で見る花々だけです。

あるときから、突然、涙が出てくるようになりました。

夕飯も作らず、ベッドで泣いている私を見て、仕事から帰ってきた主体者は驚いていました。

「何があったの?」と聞かれても、「分からない」としか言えません。

本当に、泣くようなことは何も無かったので、何で泣いているのか分からないのです。

 

幼少期から人に囲まれて育ち、一人になったことがありませんでした。

友達も多く、休日も人に会ってばかりだったので、「もう、人気者は疲れちゃうわ〜」と冗談を言っていたくらいです。

流れ星のように、たくさんの星の中を走り回っていた私は、主体者という地球につなぎ止められた月になってしまいました。

たくさんの人に囲まれていると、嫌なこともたくさんあります。

それでも、誰もいないよりは幸せなのだと思いました。

神様もこの「孤独」に耐えられずに、人間を創られたのだなと。

神様には、仕事から帰ってくる主体者も、慰めてくれる鳥や草花も無かったのですから。

お母さんを早くに亡くした友達が、母の愚痴をこぼす私に、「それでも、いるんだからいいじゃん」と言いました。

本当に、そのとおりです。いるんだから、いいんだな。

家族、友達、同僚……。みんな、いてくれるからありがたいんだなと思います。

 

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