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2017年04月13日

二世の兄弟姉妹の心情圏

 

 

 ……この二世局の立ち上げは、誰かから言われてやったものではありませんでした。日本に多くの二世がいるけれど、全国規模で把握もされずにいるということに対する危機感から始まったものです。自分たちが兄姉として、なんとかしなければならないという動機からでした。もちろん、一世の父母がやってきた基盤の上に立っていたとは思いますが、彼ら自身の強い情熱と愛で、全国の二世教育に火が付いたのです。

 ここでお伝えしたいのは、日本の中高生教育が、祝福二世の兄姉によって本格的に始まったということです。日本の一期生から五期生までは全員韓国に留学しました。六期生以降は試験による選抜となり、一期生から五期生が成長するまでの数年間は、日本に祝福二世の兄姉がいなかった時期があるのです。その空白を埋めるかのように、彼らの思いは爆発していました。現在、日本の二世教育がそれなりに確立してきているとするならば、こういう「兄姉の心情圏」が土台となっているということを、ぜひ知っていただきたいのです。

 親御さんの中には、「自分の子供は自分たちが育てるから、兄弟姉妹の関係は必要ないです」と言う方もいらっしゃいましたが、そうではありません。

 また、もし教会学校で、この兄弟姉妹の愛の伝統が崩れているとしたら、そこの担当者や父兄は、二世教育の特質をつかんでいないと言ってもよいでしょう。二世同士の兄弟姉妹の関係の深さは、「神の血統」を共有する者たちのなせる特別なものであると思います。そして、これが「心情文化世界の主役」となる要素であると思うのです。

(後藤佳子著『二世・中高生の父母に贈るわが子への信仰教育Q&A』28-29ページ)

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