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2019年02月08日

『ムーンワールド』1月号 読みどころ紹介③
偉人伝紙しばい
第13回「シートン」

 

 シートンは、日本では動物小説の作家として有名ですが、カナダやアメリカでは、ボーイスカウト運動を立ち上げた功績の方が知られています。
 20世紀初め、ボーイスカウトがアメリカに伝わったとき、そこに、ボーイスカウトならではの「野外生活の楽しみ」を盛り込んだのはシートンでした。1910年にアメリカ・ボーイスカウト連盟が発足したときには、初代総団長にも選ばれています。
 その頃、多くの人たちは、社会というものは未開・野蛮な社会から文明社会へと「進化」し、工業化された社会こそが最高だと考えていました。それに対して、「いや、それは違うだろう」と、異を唱えたのがシートンでした。「人々の心の豊かさ」や、「自然との調和」という尺度で見れば、インディアンの社会こそ最高だと、シートンは主張したのです。
 インディアンが精神的にも肉体的にも優れているのは、大自然の中で生活したからであり、青少年を立派な人間に育てるには、インディアンに倣った野外生活を経験させるのが一番だ、というのがシートンの考えでした。
 シートンが、実在の先住民と初めてつきあったのはカナダでしたが、彼らから野生動物の知識など、様々なことも学んだのでした。


〈シートンの残した言葉〉
動物の心がわかる人とは、動物に共感する能力と、勇気、やさしさ、それに理解の能力とを合わせもった人のことです。
暴力にうったえずに、動物に自分の考えを伝えることができる人のことです。

 

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