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シリーズ・「宗教」を読み解く 375
ユダヤ・キリスト教の歴史に見る母なる者の使命⑦
主の降誕とマリア

ナビゲーター:石丸 志信

 冬空に輝く星、飼い葉桶に眠る幼子とそれを見守るヨセフとマリア、彼らを取り囲む羊飼いたち、そこにはるばる東方から祝いの品々を携えて訪れた三人の賢者。

 「闇の中を歩む民は、大いなる光を見
 死の陰の地に住む者の上に、光が輝いた」(イザヤ書 第91節、新共同訳)

 「ひとりのみどりごがわたしたちのために生まれた。
 ひとりの男の子がわたしたちに与えられた。
 権威が彼の肩にある。
 その名は、『驚くべき指導者、力ある神/永遠の父、平和の君』と唱えられる。
 ダビデの王座とその王国に権威は増し
 平和は絶えることがない。
 王国は正義と恵みの業によって
 今もそしてとこしえに、立てられ支えられる。
 万軍の主の熱意がこれを成し遂げる」(イザヤ書 第956、新共同訳

 預言者の言葉が語られ、その言葉が成就したことを喜び賛美する主の降誕祭。
 幼い頃から目にしてきたクリスマスの祝いは美しい光景であり、救いの歴史の終焉(しゅうえん)を告げるものとして記憶してきた。

▲ベツレヘム聖誕教会

 しかしながら、イスラエルの聖地を巡礼し、神の御業(みわざ)のなされた現場を歩いてみると、そこには全く違う日常と事情が隠されていることが分かってきた。

 「言は肉となって、わたしたちの間に宿られた。わたしたちはその栄光を見た。それは父の独り子としての栄光であって、恵みと真理とに満ちていた」(ヨハネによる福音書 第114節、新共同訳)

 福音史家がこう宣布した出来事は確かに起こった。しかしそれはあからさまに語り得ない事情を抱えながら、一人のうら若き乙女の信仰によってなされた。

 マリアは神の独り子を身ごもることを受諾し、死の谷を渡りながら男の子を産んだ。
 婚約者ヨセフは夢にみ使いが諭したので、かろうじて彼女を保護したが、同じくみ使いのお告げを聞いていた祭司ザカリヤとエリザベト(エリザベツ)は主の降誕には立ち会っていない。
 幼子の神殿への奉献の場面にも出てこない。

 ダビデの王座に座し、イスラエル王国の権勢を担い、永遠なる平和王国を建てるべきかたの誕生が、あまりにもみすぼらしく、哀れなベツレヘムの洞窟の中で起こったことに、2千年このかた心痛める者がなかった。

 父母からも親しい親戚からも見放されたような環境で、しかもユダヤの王から生命を狙われる境遇に初めから立たされていた。
 そのただ中で、一人マリアは神の独り子の生命を守り育み、この世に誕生させ、母となった。

 真の父母である文鮮明(ムン・ソンミョン)総裁は、マタイによる福音書に記されたタマルとマリアを結び付けて、彼女の功績を称えている。

 「自分の体面とか、自分の威信とか、社会的環境とかすべて忘れて、神のみ旨がすべてだという代表的な心情をかけた一人の娘がマリヤだ。
 そうすると、マリヤの胎中には、勝利したその基準を受け継いだ胎中には、サタンの讒訴(ざんそ)する事実がないことになる。その基盤において、マリヤを通してイエス様がはらまれた。そうすると、イエス様は、歴史的闘いを済ませた勝利的基盤をもって、神の前に生まれる資格と条件を完成して、来られた」(『祝福家庭と理想天国(Ⅱ)』、78ページ)



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