2025.07.19 22:00
ほぼ5分で読める統一運動 59
「新しい国の統一」の時代
稲森 一郎
1945年から1952年までの7年間は、「再臨摂理の戦後7年路程」として準備されていました。
そしてその「戦後7年路程」の意味は、キリスト教と再臨主の歴史的な出会いと一体化、その基盤の上に再臨主と国連の一体化がなされるべきであったということです。
その摂理的計画が遂行できなかった(キリスト教およびキリスト教国家の失敗)ので、「40年荒野路程」(1945~1985)の蕩減路程(失敗を償って失ったもの・状態を復帰する)が生じ、そのため苦難の路程を歩む形で「世界基督教統一神霊協会」(統一教会)が1954年に誕生し、困難な復帰の宿命的任務を背負ったのでした。
統一教会が背負ったその復帰の大きな責務は、主に二つでした。
①キリスト教との和解と一体化(キリスト教復帰)、②国際共産主義に対する闘いと勝利(共産圏の解放)、この二つです。
1985年を迎えた再臨摂理の時点は、40年前の1945年に戻ったということです。
従って、1985年から1992年までの7年間は、1945年から1952年までの本来的な7年路程を意味するものとなりました。
1992年元旦、文鮮明(ムン・ソンミョン)師が発表されたこの年の年頭標語は、「セナラ(新しい国の)統一)」でした。
朝鮮半島が統一に向かう重大な時運を迎えたことを宣言されたのです。
「40年を越え、7年を加えた1992年を迎えることによって、私たちは最後の歴史的な転換の頂に到達しました。天的に蕩減してきたすべての事情を越え、国家的基準と世界的基準をすべて蕩減し、長子権復帰と父母権復帰と王権復帰を中心とした勝利的覇権を天が占有される中で、今や新しい1992年を迎えました」(『真の御父母様の生涯路程⑨』、320ページ)という文鮮明師の元旦の祝祷が示すとおりです。
文師は、新しい国の主人として、「セナラ統一」という題目のもとで、国を創る時には四大条件があるとし、以下のように語っています。
「最初は何かというと、長子権の復帰です。新しい国の統一をしようとすれば、長子権を復帰しなければなりません。民族的に長子権を復帰しなければならず、国家的に復帰しなければなりません。二番目は、父母権の復帰です。氏族的メシヤを中心として、長子権と父母権が生まれなければなりません。それが真の父母です。その次には王権復帰です。それは王の中の王ということです」(同、324ページ)
「その次は、皇族圏復帰というものが出てきます。…本来のエデンにおいて、アダムとエバは皇族でした。皇族圏を中心として、すべて連結されなければならなかったのです」(同、324ページ)
このように文師は、①長子権、②父母権、③王権、④皇族圏、の四つが必要であると強調されたのです。
1992年から33年後の2025年4月13日、文鮮明・韓鶴子(ハン・ハクチャ)夫妻(真の父母様)のお孫様、文信出様と文信興様が「天愛祝承子」として皇族圏を形成することが明らかになりました。
また文師は、長子権、父母権に関して以下のように述べています。
「長子権を復帰するのは、父母権を立てるためなのです。長子権復帰をなして、先生を中心として、ソ連を屈服させることによって、横的基準の世界的父母権ができるのです」(同、324ページ)
「キリスト教とアメリカは、民主世界の父母権を設定するのです。それから、世界的版図においては、横的な基準で左右が一つになることによって、横的な父母の版図を形成することができるのです。それによって長子王権時代が来るので、南北韓の統一時代が来るというのです」(同、325ページ)
文師の言葉のとおり、現在(2025年)は、1992年から続く南北統一の成就を目指す時代圏にあり、Holy Mother Han(韓鶴子総裁)の祈りが南北統一に注がれていることは明白です。