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心情開拓
心霊を育てる生活原則(215)

 原理を生活化するために、李耀翰(イ・ヨハン)先生(1916~2019)が信仰のイロハを日本人の心情を分析しながら説かれた講話集、「心情開拓~心霊を育てる生活原則」を毎週金曜日配信(予定)でお届けします。
 家庭連合の教会員の皆さまはもちろん、世代を超えて多くのかたに読んでいただきたい書籍です。

李耀翰・著

(光言社・刊『心情開拓~心霊を育てる生活原則』〈200549日第3版発行〉より)

25 両親伝道と主人伝道のポイント

▲李耀翰先生

◆両親を復帰して、氏族的メシヤになるためにも、心身の統一、夫婦の統一、親子の統一が重要ですが、夫婦関係について心掛けなければならないことは、どのようなことでしょうか?

 家庭をもちながら、自分の親とはあまり交流しない家庭があります。それは、夫婦が横的になっている家庭です。夫婦が縦的にならないから天使長のままでいます。

 天使長の家庭は、自分を肯定して愛します。その愛は、自分を否定した愛ではありません。天使長の愛は、侍る愛ではないのです。

 夫婦関係の悪い人は、母親から信頼されていない人が多いのです。親子の信仰基台が弱いので、夫婦の関係が悪いのです。

 夫婦愛が一番難しいのですが、横的な夫婦愛であれば、世間の夫婦と同じになります。横的愛で結ばれている世間の夫婦は、侍る心情がないので根のない木のように枯れていくです。

 夫婦愛は互いに侍らないと、続きません。親の立場に立って愛し合わないと、続かないのです。夫婦は、お互いに侍る生活が大切です。

◆夫人が先にみ言を聞いて、主人伝道に努力している人も多くいます。主人伝道での心構えについてお聞かせください。

 自分の血統関係や生活圏を共にしている場合の伝道は、み言(ことば)ではなく、愛で伝道するのです。み言を伝える、「原理」を教えるという観念を捨てなければなりません。

 自分の生活が変わったのを見て、教会に行ってみたいという思いがわくようでなければいけないのです。

 また、迫害を受けても、それを神様と結びつけなければいけません。神様は、6千年間、無視され、不信され、悲しみの歴史を経てきました。

 家庭の悲しみはみな、神様の悲しみをそのまま体験しているのです。神様の悲しみの一部分を夫を通して受けていると思わなければなりません。ですから、夫から迫害されていると思ってはいけないのです。

 これは自分の夫から始まった問題ではなく、アダム・エバの時から始まった天使長の性稟(せいひん)が、私たちの血統の中に潜在しているのです。

 夫人の中には、夫から迫害を受けたので心の傷になっている人がいます。そのため、心情的に夫を嫌いに思っていれば、既に夫婦の間に壁ができていることになります。

 10年以上も熱心に教会に通い、「み旨、み旨」と言って伝道や献金も頑張っている人がいますが、夫に対しては許せない心情をもっている人がいます。それではいけません。

 相手に欠点があっても、それを自分の責任と思って悲しめば、壁が崩れていくのです。僕の立場で真を投入していくことが、主人伝道において一番大切なことです。

(月刊『ファミリー』19954月号掲載)

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 「心情開拓」は今回が最終回です。ご愛読ありがとうございました。


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