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シリーズ・「宗教」を読み解く 369
ユダヤ・キリスト教の歴史に見る母なる者の使命①
イスラエル民族の母たち

ナビゲーター:石丸 志信

 ユダヤ教の安息日は、7日ごと、金曜日の日没から始まる。
 人々は金曜の午前中に仕事を片付け、午後には安息日に備えて食事を準備し、食卓を整える。

 日暮れと共に家族が集い、家庭での礼拝が始まる。
 テーブルのろうそくに火がともされ、祈りが唱えられ、聖書が朗読され、賛美を歌い、夕食を共にしながらだんらんの時間を過ごすことになる。

 この時間に父母は子供たちを祝福する祈りを唱える。
 男の子には「あなたがたは、エフライム、マナセのようになりなさい」、女の子には「サラ、リベカ、ラケル、レアのようになりなさい」と祈るのだ。

 いずれも、イスラエル民族の父祖たちのごとく、創造主なる神に信頼して成長し、神の選ばれた民としての自覚を持って人生を歩むようにとの願いが込められている。

 ユダヤ教は父権主義的な宗教だと見られがちだが、そうだろうか。

 男女それぞれに、人生のモデルがある。イスラエルの父祖たちの姿に神と共に生きる生き方を学ぶ。
 アブラハムとその妻サラ、アブラハムの子イサクとその妻リベカ、イサクの子ヤコブの二人の妻ラケルとレア。それぞれ、父と母の三代にわたる父祖たちの人生が、民の行く道を示す道しるべとなる。

 イスラエル民族の始まりは、テラの息子アブラムが神の声を聴き、親元を離れて出発するところにある。
 創世記によれば、創造主なる神は、テラが息子たちを連れて、カルデアのウルから大河をさかのぼり、ハランの地に住んでいた時、その息子アブラムを召した。

 75歳のアブラムに「あなたは国を出て、親族に別れ、父の家を離れ、わたしが示す地に行きなさい」(創世記 第12章1節)と命じたのは、創造主なる神だったと悟る。

 もっとも、このみ言に従って行動したアブラムはたった一人で出発したのではなかった。妻と甥(おい)、僕(しもべ)たちを皆引き連れて出発している。

 無謀とも思える夫の決断と行動に妻サライは黙って従っていく。妻の理解と協力なく、アブラムが神の召命に十分に応えることはできなかった。

 アブラム99歳を迎えた時、神は彼の名をアブラムからアブラハムに変えよと命じ、妻の名をサライからサラに変えた。

 アブラハムを「多くの国民の父」とし、サラを「国々の民の母」とすると約束したのだ。
 そして彼らは、その約束どおりイスラエル民族の父祖として後孫たちから慕われる存在となる。



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