2025.06.12 22:00
スマホで立ち読み Vol.39
『今輝ける真の愛 蘇る神のみ言』4
統一思想研究院・著
スマホで立ち読み第39弾、『今輝ける真の愛 蘇る神のみ言』を毎週木曜日(予定)にお届けします。
崩壊の一途をたどる現代社会の倫理観。本書は、純潔の重要性や神の創造目的、家庭観について解き、正しい倫理観とは何かを考える一冊です。
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一 人間に与えられた神の言
(一)人間堕落に関する聖典、神話の物語
(4)日本の神話
日本の神話にも、人間の始祖となる夫婦の結婚の失敗と、妻が黄泉(よみ)の国へ行き、夫がその後を追っていったという神話、そして白兎(しろうさぎ)がワニにかまれた神話があります。
イザナギとイザナミ
日本の神話『古事記』『日本書紀』には、イザナギの神とイザナミの神の夫婦の交わりによる国生みが語られています。
姿も形も顕(あらわ)していない、高天原(たかあまのはら)の天之御中主神(あまのみなかぬしのかみ)を中心とする五柱の別天(ことあま)つ神(かみ)から、次第に姿を現された神さまがお生まれになりました。二柱の独り神が現れた後、5組の男女のペアの十柱の神が現れ、やがて人間の形になっていきました。最後に登場したのが、二柱のイザナギの神(男性)とイザナミの神(女性)です。二柱の神はイザナギの命(みこと)、イザナミの命とも言います。
別天つ神は、天沼矛(あめのぬぼこ)をイザナギとイザナミにお授けになりました。そこで、イザナギとイザナミは並んで天の浮橋に立たれ、この橋の上からはるか下の海水に長い天沼矛をさしおろし、コオロコオロとかき混ぜました。それから天沼矛を引き上げると、矛の先からポタポタと塩が滴り落ちました。落ちた塩が積り固まってオノゴロ島(於能碁呂島)となりました。
イザナギとイザナミは、オノゴロ島に降りて行き、島の真中に天(あめ)の御柱(みはしら)を立てました。そこで夫婦の契りの儀式が行われました。イザナギの神は御柱を左から回られ、イザナミの神は右から回られました。
そのとき、イザナミが先に唱えて(先導して)交わったところ、不具の子が生まれたので、高天原の別天つ神に相談に行ったところ、女のイザナミから先に声をかけたのが原因だったことが分かりました。そこで、やり直して、今度はイザナギが先に唱えて交わったところ正常な国が生まれたとあります。
その後、イザナミは火の神を生んだことから陰部が焼けて死んで、黄泉の国へ旅立ちました。イザナギが妻の後を追って黄泉の国へ行き、妻を待ちくたびれて、入ってはいけないと言われた御殿の中に入っていくと、全身にうじが湧き、8体の雷神のとりついた妻の姿がありました。イザナギは逃げて、九州のあわぎ原で、汚れた体に「みそぎはらえ」を行いました。
因幡の白兎
『古事記』には、因幡(いなば)の白兎の物語があります。オオクニヌシ(大国主命)が八十神(やそがみ)と呼ばれる兄たちと共に、ヤガミヒメ(八上姫)に求婚するために、因幡の気多(けた)の岬にやってきました。そこにワニ(サメ)をからかって、皮をむかれて丸裸になって泣いている白兎がいました。
先に到着した兄たちは、白兎に、海水で体を洗うように言いました。そのようにしたところ、余計に痛くなって泣いていました。後から到着したオオクニヌシが、兎を哀れがり、清水で体を洗い、ガマの穂綿にくるまるように言いました。そうしたら、兎は元の白兎になったのです。白兎がオオクニヌシに「あなたこそ、ヤガミヒメをめとることができるでしょう」と言いました。
兄たちの嫉妬により、オオクニヌシは二度も殺されますが、母神によって蘇生(そせい)を受け、スサノオが治める根の国に逃れました。そこで出会ったスサノオの娘スセリビメと結婚します。オオクニヌシはスサノオから試練を受けますが、乗り越えて、スセリビメと共に根の国を抜け出し、新しい国造りを行いました。そしてヤガミヒメをも呼び寄せて結婚しました。
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次回は、「仏教」をお届けします。