スマホで立ち読み Vol.39
『今輝ける真の愛 蘇る神のみ言』3

統一思想研究院・著

(光言社・刊『今輝ける真の愛 蘇る神のみ言』〈2017年3月21日初版第1刷発行〉より)

 スマホで立ち読み第39弾、『今輝ける真の愛 蘇る神のみ言』を毎週木曜日(予定)にお届けします。

 崩壊の一途をたどる現代社会の倫理観。本書は、純潔の重要性や神の創造目的、家庭観について解き、正しい倫理観とは何かを考える一冊です。

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一 人間に与えられた神の言

(一)人間堕落に関する聖典、神話の物語

3)ギリシア神話
 ギリシアには、人間の最初の女が災いの元になったという神話、また幸せな夫婦の妻が蛇にかまれて黄泉(よみ)の国(死者の住む、汚れた地下の国)へ行き、夫が後を追っていったという神話があります。

パンドラの箱
 プロメテウス(Prometheus)が天界の火を盗んで人間に与えたことに激怒したゼウス(Zeus)は、「火の償いとして、人間どもに災いを与えよう」と言って、鍛冶神ヘパイストス(Hephaestus)に命じて、粘土から女神に似せた美しい女を創らせました。ゼウスはその女に、「神々の贈り物である女」という意味のパンドラ(Pandora)という名を与えました。こうして最初の女パンドラは罰として人間に与えられたのでした。

 パンドラは神々の贈り物を詰め込んだ箱を持っていました。それを開けることは、神々から固く禁じられていましたが、パンドラは好奇心に駆られて開けてしまいました。するとそこから、病気、苦痛などあらゆる災いが飛び出して、人間の間に蔓延(まんえん)することになりました。人間の最初の女であるパンドラが、禁じられた箱を開けたことが災いの元になったと言うのです。

▲禁じられた箱を開けるパンドラ

オルフェウスとエウリュディケ
 アポロン(Apollo)の息子オルフェウス(Orpheus)は、父から竪琴をもらい、竪琴の名手となり、人間だけでなく、動物をも魅了するほど美しい音を奏でました。彼は、美しい娘エウリュディケ(Eurydice)と結婚しましたが、ある日、エウリュディケが散歩をしていると、牧者アリスタイオス(Aristaeus)が、彼女の美しさに心を奪われ、彼女を襲ってきました。逃げる途中、エウリュディケは蛇にかまれて死んでしまいます。オルフェウスは、黄泉の国の支配者ハデス(Hades)のもとへ行き、エウリュディケを連れて帰りたい、と願い出ました。オルフェウスの竪琴の音色に感動したハデスの妻の説得により、ハデスは地上へ帰りつくまで、彼女のほうを振り向いてはならない、という条件付きで願いを聞き入れました。しかし二人は暗い小道を通って、とうとう地上に着くかというとき、オルフェウスは彼女がついて来ているかどうかと思い、つい後ろを振り返ってしまいました。すると、たちまち彼女は黄泉の国へ吸い込まれるように消えてしまったのです。

▲エウリュディケを振り返るオルフェウス

 愛するエウリュディケが再び黄泉の国へ消えてしまった以後、オルフェウスは、あらゆる女を避け、幼い少年たちを愛しました。オルフェウスは、同性愛の始まりとも結びつけられています。

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 次回は、「日本の神話」をお届けします。



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