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心情開拓
心霊を育てる生活原則(146)

 原理を生活化するために、李耀翰(イ・ヨハン)先生(1916~2019)が信仰のイロハを日本人の心情を分析しながら説かれた講話集、「心情開拓~心霊を育てる生活原則」を毎週金曜日配信(予定)でお届けします。
 家庭連合の教会員の皆さまはもちろん、世代を超えて多くのかたに読んでいただきたい書籍です。

李耀翰・著

(光言社・刊『心情開拓~心霊を育てる生活原則』より)

11 肯定的受肉
(1976年912日 東京教会)

▲李耀翰先生

兄弟関係の高揚

 最近、問題に引っ掛かる人たちは、相当み旨に苦労しているけれども、情的な成長が伴っていないから、霊的な重荷になっている。霊界がその人に協助するよりは、重荷になっているのです。相当期待をもって、たくさんの祖先たちが兄弟のところに来ているのですが、その人がみ旨に徹していながらも情的に低い時には、その重さが重なってくるのです。今そういう霊的病気にかかっている人たちが、私たちの食口(シック)の中に多いのです。

 それをどのように回復していくか。今は、自分というものを、主体者によって復活する時です。霊界を心配しなくていいのです。自分の生活で、兄弟関係を情を中心として暮らし、交流すれば、霊界はとても喜んでいるのです。「ああ、うらやましい」と、それで解放されてしまうのです。霊界を救う方法がそうなのです。だから、地上での、み旨を中心とした情の交流を高めていけばいいのです。

 だから、今いる皆さんの位置で、担当した仕事、責任分担を媒介として、兄弟関係を高め、密接にしていき、それでお互いに情的な生活が開拓されれば、霊界も解放されるのです。それを中心として、霊界が伝道する時代になってきたのです。蕩減(とうげん)時代は、地上で宣伝した時代ですけれども、これからは霊界が伝道する時代に入っているのです。

 どういう人を霊界が協助するかというと、今話したように、み旨を中心として組織の中での兄弟関係が優れれば、霊界はその人を、その群れを、絶対視して協助しなければならない責任があるというのです。だから、四位基台がつくられれば、絶対霊界は保護しなければならない責任があるのです。そういう原則によって、皆さんが、自分の各位置において、自分の心情の関係をどう結んでいるのかが問題です。

 その位置から離れては困るのです。自分の位置から離れた何かに関心をもったり、離れたところから刺激を受けようとすれば、危ないのです。祈祷生活をしたり、断食をしたりすると、危ないのです。生活圏をほったらかしていて、他の所を主体視して、何かを受けようとする人、このような人は、今は危ないのです。蕩減時代が終わったのですから。蕩減時代は、多少それが許されているのですが、それでも危ないのです。だから、蕩減時代においても、霊的に侵入される人は、ほとんどそんな人です。現在を捨てて、自分の精神世界をずーっとさまよっている人、そういう人は、ほとんど霊界に侵入されるのです。原則的にそうです。だから、特に今、危ない時代です。霊界が総動員している時代だから、自分の生活圏で、情の基台をつくり上げなければなりません。

 だから、私たちは今、怨讐(おんしゅう)を憐(あわ)れんであげるべきです。

 憐れんで、涙を流してあげて、神に向かった情で尽くしながら、その心情の基台をつくり上げなくてはなりません。それは生活圏でつくり上げなければなりません。

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 次回は、「祝福は信仰の目的地」をお届けします。


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