青少年事情と教育を考える 244
若者の孤独と社会参加

ナビゲーター:中田 孝誠

 若者の孤独感について今年7月の本欄で取り上げましたが、再度取り上げたいと思います。

 未婚化や血縁・地縁などの社会的つながりが弱まっていることから、政府においても「孤独・孤立」への対応が大きなテーマになっています。
 内閣府の『人々のつながりに関する基礎調査』(昨年4月、対象は16歳以上の男女約1万1千人)で、孤独感が「しばしばある・常にある」、「時々ある」という回答は、16~19歳は計16.1%、20代(20~29歳)は26.3%、30代(30~39歳)でも24.5%でした。

 孤独感を感じる要因として「未婚」や「同居人、または不安や悩みを相談する相手がいない」「地域社会との交流がない」といった点が挙げられます。

 国立社会保障・人口問題研究所が発表した『生活と支え合いに関する調査』(昨年7月、約8500世帯)では、孤独感を「常に・しばしば感じる」「時々感じる」という人は、全体の16%でした。

 また、厚生労働省の『少子高齢社会等調査検討事業』の調査(今年1月、20代〜80代の約3000人)によると、約45%の人が「孤独を感じることがある」と答えています。
 しかも、この調査では20〜40代の若い世代のほうが孤独を感じる割合が高いという結果になっています。

 例えば、孤独を感じることが「たまにある」「時々ある」「しばしばある・常にある」を合わせると、男性では20代が46.5%、30代が57.1%、40代が51.3%でした。
 それに対して、60代が36.7%、70〜80代が26.7%で、60代以上は孤独を感じる割合が低くなっています。

 また、この調査は社会参加活動と孤独感の関係に注目していますが、過去1年間に社会参加活動を行っている人は「孤独感がない」という割合が63.4%で、活動を行っていない人は50.2%でした。調査で挙げている社会参加活動は「PTA・自治会・町内会などの活動」「地域における交流に関するボランティアもしくはNPOなどの活動」「まちづくりに関するボランティアもしくはNPOなどの活動」などがあります。

 ちなみに、今後の社会参加活動に参加したいという人は全体で35.9%ですが、その割合が高いのは70〜80代でした。
 いずれにしても、家庭や地域のつながりが薄れ、若者たちの生きにくさもいわれる中、「孤独」への対応は国民全体の課題と言えます。