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信仰の伝統
教会創立以前から文鮮明先生に侍って(91)

 家庭連合の信仰の長兄である金元弼(キム・ウォンピル)先生(1928~2010)の講話をまとめた書籍、「信仰の伝統」を毎週日曜日配信(予定)でお届けします。
 本書を通じて神様の深い愛と文鮮明先生の心情の世界、信仰の在り方を学ぶことができます。

金元弼・著

(光言社・刊『信仰の伝統 教会創立以前から文鮮明先生に侍って』より)

第二部[講話集]生命と愛と理想を懸けて
三、理想的な出会い

▲金元弼先生

神だけを愛する

 私たちは毎日のように、いろいろな人に、いろいろなことで会うという生活をしています。「会う」ということが、どれほど難しいことであるか考えてみましょう。

 もし、会う人もなく、自分一人でいるならば、喜びも寂しいことも何もないでしょう。しかしながら、私たちは常に誰かに会う生活をしていますので、喜びもあるし、寂しいこともあります。そういうことを通して、私たちは成長していくのです。ですから、良い出会いをすることによって、よく成長できることもあるし、良い出会いをすることができなくて、成長を非常に妨げられることも起こるのです。皆さん、人に会うということが非常に重要であることは、お分かりだと思います。

 皆さんと私は、このようにして会っています。こうして会うことを通じて、私たちには喜びもあるし、恵みもあるし、ほかにもいろいろなことが起こるだろうと思います。ですから、単に会うといっても、どういう人に、どういうふうに会うかということが問題になってくるのです。つまり、私たち人間は、死ぬまでいろいろな人に会い続けるのですが、私たちが一番会いたいのはいったい誰だろうか、ということが重要な問題なのです。

 もともと人間は、神から造られました。造られた人間は、初めに神に出会いました。初めて人間が神に出会った時には、神にも喜びがありましたし、人間にとっても喜びでした。ところが、次に人間が神に出会った時には、神の喜びも去ってしまい、人間の喜びも去ってしまいました。なぜでしょうか。堕落したからです。つまりこの人間と神との、最初とその次の出会いとは、同じ状態ではなかったのです。違っていたのです。ですから、皆さんにも、この神と人間との出会いというものがどんなに重要であるか、お分かりいただけると思います。

 神と人間との出会いには、必ず共通の目的があります。「神は人間だけを愛し、人間は神だけを愛する」という目的があるのです。すなわち、これは創造理想の実現という共通の目的なのですが、それが成らなかったときに、神と人間との間には距離ができてしまったのです。ですから、神に再び会うには、アダム、エバが神だけを愛するという期間が必要なのです。このように私たちが神と出会うというのは、重要なことなのです。

 復帰摂理とは、再び神に出会う道のりです。この出会いにおいて、私たちがもたなければならない条件は、何よりも神だけを愛するということです。この条件が問題になってくるのです。

 アダムとエバの出会いにしても、同じことです。アダムとエバは、神だけを愛するアダムとして、神だけを愛するエバとして出会わなければならないのです。これがアダム、エバの出会いです。こういうことを念頭に置き、私たちの出会いの現状について考えてみたいと思います。

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 次回は、「出会いに対する先生の心掛け」をお届けします。


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