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心情開拓
心霊を育てる生活原則(54)

 原理を生活化するために、李耀翰(イ・ヨハン)先生(1916~2019)が信仰のイロハを日本人の心情を分析しながら説かれた講話集、「心情開拓~心霊を育てる生活原則」を毎週金曜日配信(予定)でお届けします。
 家庭連合の教会員の皆さまはもちろん、世代を超えて多くのかたに読んでいただきたい書籍です。

李耀翰・著

(光言社・刊『心情開拓~心霊を育てる生活原則』より)

4 復帰歴史に見る生活原理
(1970年1121日)

▲李耀翰先生

【ノアの家庭】
箱舟を造る意義

 歴史的条件を見ると、ノア自身が箱舟を造らなければならない責任があったのです。それは、モーセは一回目には神に直接十戒の石板を作ってもらったのですが、二回目には自分が作って、山に持って上がらなければならないことになったのと同じです。

 一回目は、創造主の立場で天地を創造してアダムを中心として摂理したところ、結局アダムの堕落によって全部サタン主管圏に入ったので、今度は、人間自身が、自分ももちろんサタンから解放されねばならないが、家庭を連れて出なければならない責任、万物もみな救わなければならない責任があるのです。

 とにかく、人間自身が堕落してこうなったのを、人間自身が全部復帰すべき責任があるということ、そこに箱舟を造らせる意味があるのです。

 神はノアに、新天地を象徴して、箱舟を造らせました。箱舟は、み言(ことば)を中心として創造された新天地、万物全部含めて三段階を象徴して造られました。アダムの家庭を蕩減する家族として選ばれたノアの家庭に、箱舟を造る期間120年間という12数が現れていますが、私たちには考えられない数字です。1600年というのも12カ月を一年としての1600年か、それは分かりません。その数字どおりとはいえませんが、サタンと創造主との間で、何か聖別期間があったということが分かればよいのです。

 120年間は、三段階の成長期間と見ればいいのです。アダム・エバは、個性完成しなければなりません。蘇生、長成、そして完成しなければならない期間を、12と見ても、21と見てもよいし、7数と見てもいいけれど、どちらにしても、3数か、4数か、7数か、12数です。個性完成するのに3数を通過しなければならないのは、7数完成、21数完成でもあるのです。12数、120年間は、信仰基台をつくる期間であったと学んでいます。

 私たちも、12数を通過しなければなりません。必ず存在物、生命そのものは、数理的に通過しなければならないことを、科学的に解釈できます。なぜ120年かかったかというと、そのノアを中心として8人の家族全部が、中心としての基台をつくらなければならなかったのです。その3人の息子たちも、ノアを中心としての聖別期間に、8人の信仰基台をつくる期間において12数かかったのです。

 それでノアと家族の間で、将来どういう事件が起きても、信仰基台をつくる時の関係が崩れてはいけないのです。その期間に、ノアとの関係を徹底的に結ぶ目的であったということを、どこで見つけることができるかというと、ノアが裸になった時、ハムとの関係を試したことによって知ることができます。120年間は、どこに必要であったかというと、ノアと神との関係と、ノアと子女との関係が、徹底的に結束するためだったのです。結束できているかいないかというのは、試してみて、そののちに分かったのです。

 120年を通過して条件物を完成した時には、40日の洪水期間によって、8人はサタンと分別されました。これは、信仰によってサタンと分別できたのです。ノアの信仰によって、ノアを協助して分別したのです。

 ノアはどういう恵沢を受けているかというと、アベルの心情的に成功した信仰基台、血統的恵沢を受けているのです。それで、信じられない箱舟を造ったノアの信仰は、アベルの功労によって120年間も変わらずに、成功したのです。

 家族はノアと、条件のために一緒になっていますが、その期間は、ノアの内的信仰が息子たちにも結ばれなければならない期間でもあるのです。

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 次回は、「からすとはとの象徴摂理」をお届けします。


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