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新・熱き祈祷のすすめ 44

 アプリで読む光言社書籍シリーズとして「新・熱き祈祷のすすめ」を毎週月曜日配信(予定)でお届けします。
 祈りの必要性や祈りの種類、実践方法をまとめた祈祷の手引書です。

松本 雄司・著

(光言社・刊『新・熱き祈祷のすすめ』より)

第七章 深い祈り

3 神の痛みを解放するために(1)

 私たちが個性完成するということは、神の心情を体得することであるといわれています。神の心情を体得するためには、神を知らなければなりません。では、神を知るとは、神の何を知るのでしょうか。

 ある人を知るということは、その人の名前や顔形を知ることだけでは十分ではありません。一緒にお付き合いをすることによって、どんなことができる人なのか、どんな性格の人なのか、その個性や能力を知ることができます。しかし、それでもその人の人格まで知ったことにはなりません。その人の人となりを深く知るためには、その人の生い立ちや、たどってきた事情を知らなければならないのです。そしてその事情の背後に、その人の心情が隠されているのです。

 「統一原理」は、天地創造から始まって、堕落によって子女たちが失われたいきさつ、そこから人間を救おうとしてこられた復帰摂理における神の事情を私たちに教えています。まさしく、神の事情を通してその心情を私たちに解き明かしている神学なのです。その事情の背後には、6千年の言うに言えない神の心情があるのです。それを知らなければ、神を知ったことにはなりません。

 そう考えますと、この道を歩み始めたばかりのほうが、むしろ神の心情を必死で探り求めており、神を求める心情が強かったかもしれません。いつしかマンネリ化した信仰生活となり、単なる活動家、仕事屋になってしまわないとも限らないのです。

 天宙復帰の道を歩まれる文(ムン)先生の動機は、何でしょうか。それは、神の痛みを解放するためです。

 1976年、文先生が日本に来られた時に、幹部を前にこう語られました。「むしろ君たちは偉いよ。このみ言(ことば)を知りながらも、この道を離れることができるのだからね。しかし、先生はたとえ死が待ち構えていたとしても、この道を避けていくことはできない」。それを聞いていた者としては、「それは先生が特別な使命をもっておられる方だから」という次元でしか受け取れなかったのです。しかし、その次に先生の口から出てきたのは意外な言葉でした。「先生は神の心情を知ってしまったんだね」と言われるのです。

 また、大西洋のボートの上で、文先生はある方にポツリと語られたそうです。

 「先生の今までの半生はね、たった一つのことだけを考えてきたよ。神をいかにして慰めることができるかと」

 そして、またある時はこう語られました。

 「我々がどんなに苦労したとしても、それが問題ではない。しょせんは60年か70年の限られた苦労である。しかし、神の御苦労は容易に言葉で言い表せるようなものではない」

(続く)

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 次回は、「神の痛みを解放するために(2)」をお届けします。


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