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青少年事情と教育を考える 323
SNS利用の年齢制限

ナビゲーター:中田 孝誠

 このところ、子供のSNS利用に年齢制限を設ける国が増えてきています。
 例えば、オーストラリアでは16歳未満の利用を禁止しました。スペインやフランスなどEU(欧州連合)でも同様の年齢制限を求める方針を打ち出しています。米国でも、ユタ州など複数の州で年齢制限を設けています。

 日本でもこうした年齢制限の是非が話題になっています。
 7月(2026年)には、こども家庭庁の有識者会議が中間報告書を公表しました。
 この中で年齢制限について、「こどもの保護の観点とこどもの権利利益との適切なバランス、国際的な議論の動向、制度の実効性やサービスの多様性等を踏まえながら、政府において引き続き議論を重ね、我が国の実態に即したこどもの保護の在り方を構築していくことが重要である」と述べています。

 SNSが子供の居場所になっていることや、表現の自由との兼ね合いも危惧する声なども含めて、法的に年齢制限を課すことには慎重であるといえそうです。

 一方、サービスを提供する事業者と保護者には責任を求めています。
 事業者には、企画の段階から子供の安全と最善の利益をあらかじめ考慮した上でサービスの開発や運用を行い、その上で子供に対するリスクや保護措置などを公表するよう求めています。

 保護者に対しては、「保護者としてだけでなく、インターネットを利用する大人の一人として自身のリテラシーの向上に努める」ことと、子供の利用を制限するフィルタリングなどの機能の活用や家庭内でのルールの設定に努めるべきと述べています。
 ただし保護者の責任だけを強調するのではなく、学校と自治体と事業者が保護者を支援することが重要だとしています。

 上記の中間報告書は、現状の法的な仕組みではアダルトサイトの閲覧などコンテンツの問題には対応できても、大人と接触して子供が被害に遭うケース(コンタクトリスク)は未然に防止することが難しいと述べています。
 有識者会議は今年(2026年)12月に最終報告書をまとめますが、現在の「青少年インターネット環境整備法」が見直されることになりそうです。


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