2025.06.14 22:00
家庭出発への準備 8
動画「続・二世のための祝福結婚講座」をもとに、家庭出発のための準備と夫婦関係の在り方について、毎週土曜日配信(予定)でお届けします。
※本文中の内容は2022年時点のものです。最新の情報に関しましては、最寄りの教会までお問い合わせください。
生活基盤の確保
今回は「生活基盤の確保」について説明します。結婚生活への準備のための、現実的なポイントです。
祝福を受けるということは、言うまでもなく結婚をするということです。それはすなわち、夫婦二人の家庭生活が始まるということでもあります。
当然ですが、二人での生活を維持していくためにはお金がかかります。家庭生活を円滑に行っていくためには、家事や育児に対する技術や知識が必要になります。
どんなに神との関係が深まり相対関係が成熟していても、家庭生活に対する具体的な備えがなければ、二人の生活は始まった途端に行き詰まってしまうことでしょう。
もちろん、家事や育児をマスターし、お金の心配もしないぐらいの経済基盤を整えてから家庭生活を始めようと考えていると、いつまでたっても家庭を持つことはできません。
準備が不十分で手探り状態でも、二人の愛を土台にして家庭生活をスタートさせ、最初はうまくいかなくても、二人で努力して超えていく…。それが家庭生活の醍醐味(だいごみ)でもあります。完璧な準備などはできないものです。
ただ、完璧な準備ができないからといって、全く準備をしないというのではあまりに無責任ですので、これだけは押さえておいてほしいという二つのポイントを紹介いたします。
生活基盤確保の二つのポイント、それは「経済基盤」と「家事能力」です。
①経済基盤
家庭を出発するには、ある程度のお金が必要です。
新居を構えたり家具をそろえたりするといった同居生活を開始させるためにも必要ですし、日々の生活や、やがて生まれる子女の養育など、家庭を維持していく上でも重要です。
「愛さえあれば何とかなる」と口で言うだけでは通用しません。そもそも愛とは感情だけではなく、相手を幸せにするための具体的な行動が伴うものなのです。
相手を愛するというのであれば、当然相手に幸せになってほしいと思って動くべきであり、経済基盤の確保は必然的なこととなります。
かつては家庭の経済に責任を持つのは主に男性の役割とされてきました。しかし現代社会では、家庭の経済は男性のみのものではなく、夫婦共働きという家庭も多くなっています。
単に昔に比べて不況となり、収入が落ち込んでしまって共働きでなければやっていけないという問題だけではありません。
働くことが大切な自己実現の場でもあり、昔に比べて働きたい女性が増加しているからというのも大きな理由の一つです。
つまり、その家庭における経済に対する責任は性別で定められるのではなく、二人で責任を持つという視点がとても大切であり、必要だということです。
ただ、依然として社会は男性中心の構造になっているのも確かです。
また、女性には出産という、女性にしかできない重要な役割があるので、やはりまずは男性が経済に対する責任意識を強く持つ必要があります。
②家事能力
家事能力とは、料理、掃除、洗濯といった日常生活に欠かせない役目を処理できる能力のことです。
もしこの記事を読んでいるあなたが、ずっと実家で暮らしていて、しかも親がこれらの家事を全てしてくれているとしたら要注意です。
家事はとてつもなく重労働です。にもかかわらず、報われないことも多いのです。それをやって当たり前で、やらなかったとしたらとがめられることもあります。
もし家事が簡単だと思っているなら、それは家事の大変さを知らない人が抱きやすい誤った感覚です。そして、この感覚を持ちやすいのが男性です。
父親が仕事人間で、家事の全てを母親が担ってきた家庭で育った男性は、家事は女性がするものと思い込んでいるケースが多いからです。
もしこの感覚を持っているのなら、今すぐ捨てましょう。そして明日から何でもいいので家事をしてみましょう。最低でも自分の身の回りのこと、例えば掃除、洗濯くらいはしてみてください。
経済の面についても、家事の面についても、夫婦が二人で分担するようにしましょう。
ぜひ毎日の努力を通して将来必要になる技術を磨いてください。経済力を持つことも、生活力を付けることも、全ては相手のために取り組むべきものです。
そしてそれは、やがて生まれてくる大切な命のためにもなるといえます。
家庭出発まで残された期間、一日一日を大切にして自らの能力を向上させるように努力していただきたいと思います。
結婚生活の喜びとは
今まで8回にわたって、祝福後の家庭出発の準備についてポイントをお伝えしてきました。
中には「家庭を持つことって、思っていたよりも大変だな」と思ったかたもいらっしゃるのではないでしょうか。
結婚生活は確かに大変なのですが、その先に最高の幸せがあります。
結婚生活の喜びは、例えるならば、宝くじで1億円当たった時の喜びとはわけが違います。
「いい人に巡り合えた、ラッキー!」とか「お金持ちと結婚できた! ハッピー!」などという一時的な感情だけに左右されるような幸せとは比べものにならないのです。
結婚生活の喜びは、例えるならば夫婦で一緒にエベレスト山を登り、途中は大変だけれども二人で助け合いながら乗り越えて、やっと山頂にたどり着いた時、二人が一つになって抱き合った瞬間に、心の底から湧き上がってくるような喜びに近いのではないでしょうか。
結婚生活の喜びとは、幾たびもの苦労を二人の限りない努力によって乗り越えた先につかむ喜びなのではないでしょうか。
聖書を見ると、神は人を一人で生きるようには創造されなかったことが分かります。
神は男性のアダムを創造されてのち、「人がひとりでいるのは良くない」(創世記 第2章18節)と言われ、その対象として女性のエバを創造された後、初めて「はなはだ良かった」(創世記 第1章31節)と言われたのです。
二人での生活こそが、神が良しとされる生活なのです。そう考えると結婚生活こそが人生の本番であるとも言えます。
一人の生活から二人の生活に変わる時、最初はその変化に戸惑うかもしれません。しかし、たとえ多少不自由だと感じても、二人で生活するのが人間の本来の姿なのです。
そして時と共に窮屈でも不自由でもなくなり、相手がいてくれるだけで自由や平和、喜びや感動を感じるようになります。それが結婚生活の醍醐味なのです。
家庭を出発するための準備の大切さ、それは外的な準備だけではありません。心を育てるという内的な準備も含めて、その大切さを心から感じて実践に移せる皆さんになっていただきたいと思います。
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