2025.04.18 17:00
心情開拓
心霊を育てる生活原則(204)
原理を生活化するために、李耀翰(イ・ヨハン)先生(1916~2019)が信仰のイロハを日本人の心情を分析しながら説かれた講話集、「心情開拓~心霊を育てる生活原則」を毎週金曜日配信(予定)でお届けします。
家庭連合の教会員の皆さまはもちろん、世代を超えて多くのかたに読んでいただきたい書籍です。
李耀翰・著
23 心にろうそくをともそう
環境に支配されない信仰
「義のある生活」とは、良い環境の中で受けた恵みを、悪い環境のもとでも保っていく生活のことをいいます。環境が恵まれている時だけ喜ぶのは、初期の段階の信仰です。次第に成長していくにつれて、難しい環境の中でも、いかに恵みを保っていくかが重要になってきます。良いことだけを喜ぶことはできないのです。
ただで得ることの好きな人は、信仰者として正しい姿勢ではありません。子供は、ただでもらうことが好きです。正月に、お年玉をもらう習慣のある子供は、家を訪問するお客さんにあいさつしながら、お金を欲しがります。これはだれもが幼少のころ、一度は経験することではないかと思いますが、成長するにつれて他人から何かただでもらうと、心に負債を感じるようになってきます。私たちは、神様や真の御父母様にお世話になって恵みを求めてはいけません。良い環境だけを喜ぶのは無能な人であり、悪い環境の中でも喜ぶことのできる人が、成長できるのです。
環境が悪いと不平を言う人がいますが、環境に支配される人は、自分はまだ未熟だと自覚しなければなりません。他人から無視されたとしても、気分を害する必要はありません。成熟した信仰者は、他人から無視されても、褒められても、影響を受けないものです。
神様の事情をよく知っている人は、横的環境と相対しません。これが真なる信仰者の姿勢なのです。
着実に自己の責任を果たし、それを通じて心情がさらに豊かにならなければなりません。責任を果たすことを通して、くたびれず、弱くならず、感情が豊かにならなければならないのです。これは、私たち信仰者が生活の中で実践すべき内容です。
み言(ことば)を探究しながら感動したことを吟味し、信仰に対する感情がより豊かになるように努力しましょう。環境が悪いと思うと、一生不幸になります。
私たち信仰者は、天国の実を準備する者です。人生がどうなるかは、自分の信仰の基礎をどう整えるかに掛かっています。信仰の基礎が磐石のようにしっかりとしていれば、環境に支配されたり打撃を受けたりしません。
私たちの行く人生の道は、順風満帆とはいかないので、心を痛めることが多くあります。心を痛めるとは、既に心霊的に損しているということです。しかし私たち信仰者は、どんな逆境にあっても進んでいかなければなりません。逆境にあっても、愛をたくさん蓄えなければならないのです。愛に対して損してはならないのです。これは私たち信仰者の生活鉄則です。
聖書でも、「すべてのことに感謝しなさい」と言っていますが、これは愛を築き上げる者の姿勢です。すべてに感謝する人は、あらゆる逆境の中でも、自分の心霊の恵みを保っていけるのです。感謝して当然の環境の中でしか感謝できない人は、人の世話になる人であり、感謝できない環境の中でも感謝の気持ちを保っていける人は、真なる信仰者なのです。環境のせいで時を逃したというのは、言い訳にすぎず、自分の信仰姿勢が問題なのです。
やろうという強い意欲をもてば、環境を克服できるのです。環境に不平を言えば、時を逃します。私たちの周りの環境は、常に私たちに協力的ではなく、逆らっていることが多いのです。私たちの行く道には、いつも逆境と挑戦が待っているということを忘れてはなりません。
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次回は、「祈祷生活の重要性」をお届けします。