シリーズ・「宗教」を読み解く 151
オンラインを通して日台宗教者の対話と交流がなされる

ナビゲーター:石丸 志信

 12月17日にUPF(天宙平和連合)日本リージョン主催で開催されたウェビナーの第2セッションは、日本と台湾の宗教指導者の対話を目的としたILC(国際指導者会議)特別懇談会(IAPDセッション)。
 主題は、「恒久平和のための宗教者の責任:宗教対話から平和開発の実践活動へ」。両国から約160人の宗教指導者、有識者がオンラインで参加した。

 梶栗正義UPF-Japan議長と唐彥博UPF-台湾議長の歓迎の辞の後、三宅善信・神道国際学会理事長と陳幼慧・国立政治大学教育学院教授がパネリストとして講演した。

 三宅理事長は、日本と台湾の宗教指導者が対話による相互理解を深めた上で、中国大陸の人々に対して、多様な価値観や信仰伝統が平和共存することの豊かさを示していくことが、われわれ宗教者の責任であると述べた。

 陳教授は、中国大陸から台湾に一貫道の宗教伝統をもたらした白水老人・韓雨霖師の事例をもとに、精神的指導者の資質の研究を発表。「真誠」「利他精神」「樹立典範」などの資質が韓師の人生にどのように体現されていたかを示し、これを今日の宗教者が学び行うことが重要であると語った。一貫道についても基本的な説明を加えた。

 二人の発表に対して、日本から川上与志夫IAPD-Japan会長(帝塚山学院大学名誉教授)と台湾から游祥洲・佛光大学教授がそれぞれコメントした。
 その後、活発な質疑応答がなされた。日台宗教者の対話と交流は成功裏になされ両者の友好関係が深まった。