夫婦愛を育む 7
ちょっとした心遣い

ナビゲーター:橘 幸世

 大人は小さな子供と道を歩く時、自分が車道に近い側を歩いて、幼子を守ろうとします。
 私の主人は、二人で道を歩く時(手をつないでいます)、必ず自分が車道側を歩いてくれます。ささやかな事ですが、その“ちょっとした心遣い”に、私は「守られている」「大切にしてもらっている」感を覚え、“とても”うれしく感じます。

 結婚生活が長くなると、ややもすれば習慣や惰性に陥りがちですが、何年一緒にいても、「気にかけてくれている」と感じられるのはうれしいものです。私も私なりに妻として、主人の体調やスケジュール・天候などでメニューを工夫したりして、“ちょっとした心遣い”をするよう努めています(心遣いの数・質ともに主人には全く及びませんが)。

 講座では「プラスアルファを心掛けましょう」とお話ししていますが、そんな小さな愛の授受作用が、二人の日常に彩りを加え、結婚生活をより楽しいものとし、夫婦間の愛情を育んでいってくれるのではないでしょうか。

 ただし、忙しさやストレスなどでゆとりがない時は、無理しなくていいのです。夫が仕事で大変そうな時、妻は「無理しないで」と思うように、妻が大変な時は、夫も妻に無理してほしくありません。しんどい時は、「ごめんね、今日は疲れてるの」などと伝えて息抜きし、笑顔でいられることを優先しましょう。おかずが一品多いよりも、妻が笑顔でいる方が、夫はうれしいのですから。