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松本雄司氏の
夫婦愛を育てる16のポイント 2
1 相手の欠点①

 アプリで読む光言社書籍シリーズ第15弾として、「夫婦愛を育てる16のポイント」を毎週日曜日配信(予定)でお届けします。
 『愛の知恵袋』でおなじみの松本雄司氏が『祝福家庭』誌に連載していた「夫婦愛を育てるために」の書籍版です。男と女の違いから夫婦の愛・夫婦生活に至るまで、ポイントを分かりやすく解説し、まとめています。

松本 雄司・著

(光言社・刊『夫婦愛を育てる16のポイント』より)

相手の欠点が気になる

 ある祝福家庭の婦人から、こんな相談を受けたことがあります。

 「家庭を出発した当初は、二人とも多忙ですれ違いの生活が多く、そんなに気にならなかったのですが、一緒にいる時間が多くなってから、夫の嫌な点が目についてきました。

 自分としては気になるし、その欠点を指摘してあげられるのは妻である自分しかいないと思うので、指摘すると、そのたびに、夫は血相を変えて怒ります。

 そんな姿を見ると、『こんな人だったのか……』という情がわいてきて、夫を愛せなくなってしまうんです。自分も祝福には感謝しているんですが……」という悩みでした。

欠点を指摘すると……

 原理を知り、堕落性とは何かを熟知している私たちは、家庭生活の中で「相手の欠点」がはっきりと見えてくるものです。しかし、それを正面から指摘すると、決して、良い結果は生まれません。

 妻が夫に「ねえ、あなたのこういうところ、嫌だから、変えてちょうだい」と言ったとします。その言葉を投げかけられて、「はい、分かりました。変わるように努力します」という夫はめったにいません。カチーンときます。

 また逆に、夫が妻の欠点を指摘して、「あなたのこういうところが気に入らないから変えてくれ!」と言った場合、「ああ、ごめんなさい。変えるように努力します」と素直に受け入れてくれる女性も、めったにいません。「あなたに、そんなこと言われたくないわよ!」と反発します。すると、夫は「全く、かわいげがない」と、愛したい気持ちも冷めてしまいます。これは、悲劇的な悪循環です。

 お互いに、相手に変わることを要求し合うようになると、二人の関係はたちまち険悪な関係になってしまいます。

 いったん、この悪循環の図式にはまってしまうと、蟻(あり)地獄のように、もがけばもがくほど深みにはまり、最後は互いに罵(ののし)り合うようになって、夫婦の関係は苦悩に満ちたものになってしまいます。

 一般の夫婦であれば、「もうけっこう、ここらで解消しましょう!」と言って、離婚手続きとなるわけですが、祝福家庭はそういうわけにはいきません。たとえ今、二人がどんなに難しい関係であっても、必ず、解決の糸口を探して、和合できる道を見いださなくてはなりません。

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 次回は、「相手の欠点②」をお届けします。