青少年事情と教育を考える 135
小学生の暴力行為はなぜ増えている?

ナビゲーター:中田 孝誠

 近年、小学生の暴力行為の増加が問題になっています。そしてその原因として、生活習慣の乱れなどが指摘されています。

 先月、文部科学省が公表したデータ(「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸問題に関する調査」)によると、昨年度に全国の学校で発生した暴力行為は7万8787件。このうち小学校が4万3614件(前年度比7078件増)、中学校が2万8518件(同802件減)、高校が6655件(同429件減)でした。

 過去7年間、中学校や高校が減少傾向にあるのに対して、小学校は約4倍に増加しています。特に低学年の増加傾向が目立ちます。

 また、いじめの認知件数も全体の612496件のうち、小学校が484545件(同5万8701件増)を占めていました。中学校は106524件(同8820件増)、高校は1万8352件(同643件増)でした。

 なぜ小学校で暴力行為やいじめが急増しているのでしょうか。
 原因としてさまざまなことがいわれています。

 一つは、早い段階で問題行動を見つけるという意識が学校に浸透していることです。
 例えば軽く叩いた、冷やかしたといったような、これまではそれほど大きな問題にされなかったことも件数にカウントされることがあるでしょう。

 また、感情をコントロールできない、コミュニケーションがうまくできない子供の増加を指摘する意見もあります。

 さらに生活習慣の乱れ(夜更かし、朝食を食べないなど)から学校の勉強についていけなくなって学力が低下し、そうした子供が問題行動に走るケース(元小学校教師の隂山英男氏)、就学前の子供の遊び相手が「母親」中心になり、「友達」と群れて遊んだ経験が少ないまま小学校に入学し適応できなくなっているケース(教育学者の舞田敏彦氏)なども指摘されています。

 いずれにしても、学校だけではなく、家庭とも協力して子供を支える必要があると言えます。