シリーズ・「宗教」を読み解く 131
超宗教平和運動を推進する摂理宗教①
摂理宗教とは、選民の宗教伝統である

ナビゲーター:石丸 志信

 人類の救済のために立てられた世界の諸宗教の伝統のうち、特に注意を払うべきは摂理宗教であろう。

 摂理宗教とは、神と人間との関係回復のためにメシヤを迎えるという目的観を明確に持つ、選民の宗教伝統である。

 ユダヤ教とキリスト教、そして統一教会がこれに当たる。
 ユダヤ教が信仰の父祖アブラハムから始まるイスラエル民族の宗教伝統だとすれば、キリスト教は第二イスラエル選民、統一教会は第三イスラエル選民の自覚を持つ立場であると言える。

 歴史区分から見れば、旧約時代、新約時代、成約時代に主たる責任を持ってきた選民たちの宗教伝統である。

▲摂理宗教が交錯する聖地エルサレム

 「旧約時代までは物質を祭物にした時代であり、新約時代は愛する息子、娘を祭物にした時代でした。言い換えれば、旧約時代までは物質を祭物にして息子、娘の生きる道を築いてきたのであり、新約時代は息子、娘を犠牲にして、再臨主が来る道を築いてきたのです。再臨主は父母様なので、父母様が来る道を築いてきたというのです。また、父母様が今まで歴史路程で犠牲になってきたのは、神様をこの世にお迎えするためでした。この道が、宗教を通した救援摂理の道だということを、初めて解き明かしたのです」(天一国経典『真の父母経』1258ページ)