シリーズ・「宗教」を読み解く 130
文鮮明総裁・韓鶴子総裁の見る宗教の目的④
悲しみと恨を持った父母なる神

ナビゲーター:石丸 志信

 文鮮明総裁夫妻の見る宗教の目的は、神の創造理想を実現するために、堕落した人類救済に始まり、天宙の解放まで見据えている。

 「救援摂理は復帰摂理」と定義することで、救援摂理の究極的目的は、「罪のない世界、神様と本然の世界を訪ねていくこと、それしかありません。そして、兄弟である世界人類が一つになり、共に神様の愛の世界に帰ろうというのです。皆が神様に帰ろうというのが理想です」(天一国経典『真の父母経』1256ページ)と明言する。

▲祈りをささげる文鮮明総裁夫妻

 これを推し進めて出てくる結論は、神の構想された創造本然の世界を回復することによる神の解放が宗教の究極目的だという。
 これは、文総裁夫妻による新しい視点に他ならない。

 「神様を解放し、メシヤを解放し、人類が解放され、皆が喜ぶ愛の世界をつくろうというのです。統一教会は、そのような観点を中心として出てきました」(同1256ページ)

 文総裁夫妻が、このような観点で宗教の目的を語るのは、まさに人類の父母なる神が「子女を失った父母と同様の断腸の思いと悲しみの恨(ハン)を抱えていらっしゃることを」(同1256ページ)発見したからである。