青少年事情と教育を考える 125
ポスト・コロナの新しい学びとは

ナビゲーター:中田 孝誠

 今、教育の分野においては、ポスト・コロナ時代の新しい学びの模索が行われています。

 国としては、どのような事態になっても子供たちの学びを保障する必要があります。そのために急がれているのがICT(情報通信技術)の整備、活用です。

 文部科学省の中央教育審議会(中教審)では、対面指導とオンライン教育を組み合わせた新しい学びを実現するとしています。そのためにデジタル教科書の普及や、子供たちの学習履歴を活用した指導の充実などに取り組む方針です。

 不登校の児童・生徒や病気療養中の児童・生徒がオンラインで授業に出席したり、海外の児童・生徒との文化交流なども想定されています。

 教員に対しては、ICT活用をサポートする支援員の配置が進められます。それと共に教員自身の指導力を養成するため、教員養成課程の段階で科目に取り入れることが考えられています。

 また、政府の教育再生実行会議でも、対面指導とオンライン授業の組み合わせについて議論が始まりました。

 この他、中教審では高校普通科に特色ある学科を設置できるようにすることも検討します。例えば、SDGs(持続可能な開発目標)の実現のための学びに重点的に取り組む学科、地域社会の課題解決のための学びに重点的に取り組む学科です。

 教育再生実行会議では、少人数学級の整備や9月入学なども議題になっています。

※次号はお休みさせていただきます。