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『祝福家庭』92号(2019年 春季号)
「小学生教育Q&A
〜親子で一緒に自然に親しむ〜

家庭教育局成和子女部 部長・齋藤安正

【Q】
 教会学校のスタッフをしています。子供たちに「神様の愛」を伝えるために、礼拝の内容をあれこれ考えるのですが、何か足りないと感じます。どうしたらよいでしょうか?

 

【A】
感性育成は知識修得よりも重要
 お父様は、感性豊かに自然を感じることができる心の育成を願われ、次のように強調されています。

 「大都市に生きる最近の子供たちは自然と親しむ機会すらありませんが、感性を育むことは知識を養うことより重要です。自然を感じる心がなく、感性が乾いた子供であるならば、誰が教育したところで何が変わるでしょうか。せいぜい世間に広まった知識を積み上げて個人主義者になるだけです。そんな教育では、物質を崇拝する唯物論者ばかりをつくり出すことになってしまいます」
(『平和を愛する世界人として』〈光言社・文庫判〉56頁)

大人にこそ必要な自然学習
 私が小学生や幼児たちの教育に関わるようになって感じるようになったことは、私自身が、登山や釣り、自然探検などについて、「人に教えてあげられるほどよく知らない」「人に積極的に勧めるほど好きではない」ということです。
 「体験させてあげたい」という思いはあっても、知識やモチベーションが不足しているのです。
 親自身が、自然について「知りたい 」「学びたい 」という気持ちをもち、子供と一緒に「成長したい 」という情熱をもつことが何よりも必要だと思うのです。

 お父様のみ言を紹介します。

 「環境は、必ず主体と対象のペアシステムになっています。この宇宙は、愛を核とする一つの博物館です。ペアの博物館です。ですから、二羽の鳥がお互いに愛しながら一生懸命に巣を作り、ひなを産んでえさを与えるのを見ながら、学ばなければなりません」
(『文鮮明先生の教育哲学』95頁)

 人間の生活の場よりも、もっと厳しい環境で動物たちはつがいとなり、命懸けで子孫を残そうとします。中には人間以上に深い“愛の世界”を感じさせる動物がいます。
 お父様は、命懸けで産卵する鮭の生涯をたたえられ、真のお母様は、コウテイペンギンの我が身を犠牲にした子育てについて言及されたことがあります。
 家庭をもち、子女を授かった私たち大人こそ、自然から学ぶべきことがたくさんあります。そこに神様のメッセージを感じ取り、夫婦や親子関係に生かしていかなければならないのです。

教会の内外の力を借りる
 まずは、祝福家庭同士で動物園や水族館に一緒に行ってみてはどうでしょうか。民間団体が主催する親の釣り教室やバードウォッチング、昆虫採集イベントなどを利用してもいいと思います。調べてみると、意外に身近なところで開かれているものです。

 「少年自然の家」などの公共施設では、利用者に自然体験のプログラムを準備しているところがあります。そういった場に数家庭の祝福家庭が集い、自然を味わうと同時に親睦を深めることもよいでしょう。
 全国の教会活動を見ると、壮年を中心に定期的に「山水苑」活動を行っているところもあるようです。
 皆さんの教会の中にも、探してみれば、「釣りが得意」「山菜採りが趣味」「登山が大好き」など、アウトドア活動の経験豊富な壮年がいるのではないでしょうか。そのような方のサポートを得ながら、父母が積極的に教会学校で「山水苑」活動を展開してみましょう。
 魚が釣れた時はみな“童心”に帰ると聞きます。自然を通して神様の愛を実感し、神様の息子、娘として復活する体験を、親子でできるようにしていただければ幸いです。

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