コラム・週刊Blessed Life 115
WHOは共産主義者に乗っ取られた!?
新海 一朗(コラムニスト)

 国際連合の専門機関、WHO(World Health Organization、世界保健機関)は1948年に設立されました。

 人間の健康は、基本的人権の一つであるという見地から設立されたものです。
 現在の事務局長は、エチオピア出身のテドロス・アダノム氏(55歳)で、2017年7月1日に就任、2020年現在、3年目に入っています。

 2020年のWHOへの拠出額を見ると、米国(22%)、中国(12%)、日本(8.5%)、ドイツ(6%)、英国(4.5%)、フランス(4.4%)、などとなっていますから、中国のおよそ2倍の拠出で、米国の分担率が高くなっています。

 今回の新型コロナウイルスで、WHOの対応が問題となり、改めて「WHOとは何か」という問題がクローズアップされたかたちですが、問題の中心は、これほど世界的拡散を招いた原因は、事務局長であるテドロス・アダノム氏が中国と癒着し、中国に忖度(そんたく)する姿勢にあったという点です。

 ざっくり言えば、テドロス氏が中国の言いなりになっているということです。
 真実を隠蔽する中国に忖度し、中国のコロナ対策を称賛し、まるで中国の代弁者のように振る舞い続けた結果が、世界的パンデミックを引き起こしたというわけです。

 米国のトランプ大統領は、WHOに対する拠出金を払わないと言い出し、WHOへの不信と不満をあらわにしています。果ては、WHOに代わる新しい組織をつくるとまで言い出す始末ですから、中国とWHOの犯罪的な癒着に強烈な不満を吐き出しています。

 そもそも、中国とこれほど密接な関係を保持するテドロス・アダノムとは一体何者かという疑問を抱かざるを得ませんが、彼の経歴を見ると、筋金入りの共産主義者であり、中国とはもともと非常に相性が良く、お互いに親近感、あるいは仲間意識を共有しているという事実が判明します。

 悲しいことに、国連のWHOはバリバリの共産主義者に乗っ取られているわけです。習近平とテドロス・アダノムは、国連機関を利用しながら、世界を中国サイドにコントロールしようとする悪魔の策謀を持っているといえます。

 テドロス氏は、エチオピアのティグレ人民解放戦線のリーダーでした。それはマルクス主義に根差したエチオピア人民革命民主戦線の主要な政党の一つで、彼は暴力的で抑圧的なハイレマリアム政権(2012~2018)時の外務大臣を2012年から2016年まで務めました。ハイレマリアムはエチオピア人民革命民主戦線の議長を務めた人物です。ハイレマリアムもテドロスも正真正銘の共産主義者です。現在のエチオピアの政治が非常に混乱していることは言うまでもありません。

 テドロスがなぜ中国と一体化するのか、なぜ中国のプロパガンダに努めるのか、それは共産主義革命という世界観において、習近平とテドロスは完全に一致し、共闘作戦を形成できるからです。

 WHOのみならず、多くの国連機関で見られる腐敗の極まり、リベラル人士や共産主義者たちの跋扈(ばっこ)を見ると、これまでの国際連合の時代は終わったと言わなければなりません。

 人類は新たな国際連合を必要としています。現在の国連は金食い虫に成り下がっており、それ相応の仕事をしていません。インテリの集まりではあっても、中身は「真っ赤」か「ピンク」で、権力と地位を好む左翼の集まりです。故に、新しい国連が喫緊のテーマになります。