私の心の中にいる神様 9
嫌な気持ちを抱いたときの魔法の言葉

 良心との対話で、ワクワク感が止まらない!
 真の父母様が、「第二の神様」であると言われた“良心”。自分の心の中にいる神様―良心―と対話(瞑想、祈り)することによって、自己中心的な思いに囚われていたことに気付き、本然の自分を取り戻していくことができます。
 そんな真の父母様のみ言と解説、それに基づいた実践(ワーク)を軸に展開されている自己牧会プログラムの中で多くのかたが感じた体験をお届けします。

嫌な気持ちを抱いたときの魔法の言葉

 娘夫婦と一緒に住むようになり、1年近くがたちました。

 婿(むこ)さんは身長が180センチ以上あり、とにかくよく食べるのですが、その食べ方が変わっています。最初に、ご飯の上におかずを全部載せてしまい、そこから一気にかき込むのです。初めて見た時は、啞然(あぜん)としました。

 また、みんなで箸をのばして食べるように準備した漬け物なども、お構いなしに全部食べてしまいます。さすがにその時には、「おいおい、4人家族(私たち夫婦と娘夫婦)なんだから、4で割れよ」と言いそうになりました。

 婿さんは4人兄弟で、兄弟たちも皆、180センチ以上の立派な体格です。聞けば、その家庭には「3秒ルール」というのがあって、食事の時に3秒、誰も箸を付けない皿があったら、それは自分のものというルールなのだそうです。そういう中でもまれて育ったせいか、まずは自分の食べる物を確保するという習慣がついてしまったようです。

 そういう背景は分かっても、最初のうちは葛藤の連続で、文句の一つも言いたくなることがよくありました。

 そんなとき助けてくれるのが、「心の目で見る」ワークです。人に対して嫌な気持ちを抱いたときの魔法の言葉として、「真の愛を中心として正しく見させてください」と唱えるのです。そうすると自分の良心にアクセスすることができ、本当は誰もけんかなんかしたくないし、互いに一つになりたいと思っていることに気付くのです。すると、相手を責める気持ちはすーっとどこかに消えてしまいます。

 ある時、あまりにもカチンとくることがあったので、「心の目で見る」ワークをしながら、良心に「どうしたらいいでしょうか」と尋ねてみました。そうしたら良心の答えはこうでした。

 「娘をもらってくれただけで、ありがたいじゃないか」

 なるほど、そうだと思いました。

 うちの娘は、大学で物理学を専攻したバリバリのリケジョ(理科系女子)です。物の言い方も理詰めでビシッとしています。親からすれば目に入れても痛くない、かわいい娘ですが、男性から見ると、いわゆる“かわいいタイプ”ではないのです。そんな娘をもらってくれたのですから、こんなありがたい婿さんはいないのです。

 娘は最近、そんな婿さんが「慕わしい」と言っています。そんなことは、思っても口にしないタイプだったので、驚きました。婿さんが娘を変えてくれたのです。

 最近は婿さんに対し、「よく食うな」から「食べてもらえるのがありがたい」と思えるようになりました。たまに仕事で食事の場にいないと、寂しいとさえ思ってしまいます。こんな気持ちになれたことが感謝です。

(男性、60代)

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 次回は、「当たり前のことは何もない」をお届けします。


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