シリーズ・「宗教」を読み解く 81
IAPD-Japanアジア宗教者交流ツアー④

台湾を拠点にした、世界への思いやり

ナビゲーター:石丸 志信

 第19回「宗教と平和のライフキャンプ」のテーマは「台湾を拠点にした、世界への思いやり」であった。

 開会式では釋浄耀・TCRP(中華民国宗教平和協議会)理事長(中国仏教協会理事長)が、「諸宗教の交流によって相互の理解と共感が集まり、平和を見失った人々に和解をもたらす知恵を与え、人々を正しい道に導き、人類に平和をもたらすことができる」とあいさつした。

▲第19回「宗教と平和ライフキャンプ」開会式

▲釋浄耀・TCRP理事長

 来賓の陳宗彦・内政部政務次長は「TCRPは世界でも珍しく諸宗教間の調和の取れた協議会だ。相互の訪問や友好的交流は目を引くところ。こうした動きがアジアから世界に広がることが期待できる」と激励した。

▲陳宗彦・内政部政務次長

 同じく来賓のカリタスインターナショナル名誉秘書長、マイケル・ロイ氏は「今日の経済発展に見る台湾の奇跡の次にわれわれは『宗教の統合』の奇跡を目撃することになる。世界の宗教の共通の理念である平和が早期に実現されることを願う」と述べた。

 4日間のキャンプは宗教者と学生らが宗派を超えてチームを編成し、寝食を共にする。
 各宗教の紹介や国際的な慈善事業の経験などを共有するセッションがあり、各宗教の伝統理解と実践活動を知って協力関係を持つ契機ともなった。(続く)