コラム・週刊Blessed Life 77
日本が21世紀の平和文化を創造する

新海 一朗(コラムニスト)

 「日本が21世紀の平和文化を創造する」と宣言したら、そういう根拠のない絵空事を言ってはならないと思う人がいるかもしれませんが、立派な根拠があります。
 根拠があるだけでなく、最もそのことを確信しているのはアメリカであるかもしれません(だから、アメリカは絶対に日本を手放さない)。

 米国フィラデルフィアに本社を置く「クラリベイト・アナリティクス」は、世界各国が持つ知財・特許の動向を分析し、世界で最も革新的な企業・機関を選出し、それを「Derwent Top 100 グローバル・イノベーター」として、発表しました(2019123日)。

 それによると、1位が日本で39社を挙げています。2位が米国で33社、従って1位の日本と2位の米国を合わせると72社ですから、日米二国で100社中72社を占めている計算です。

 3位がフランスの7社、4位がドイツの4社、1位から4位まで合わせて83社、日米仏独4カ国で知財の83%が握られています。
 5位に4カ国が並んでいます。スイス、韓国、中国、台湾がそれぞれ3社ずつ知財を保有しています。

 5位に並んだ4カ国合計の12社までを全部足すと95社(95%)で、世界の知財は、8カ国にほぼ集約している状況です(意外なことは、ドイツよりもフランスが多いこと、イギリスが入っていないこと、アジア勢の日韓中台の48社が欧州を完全に抜き去っていることなどです)。

 このような事実を知ったならば、「日本が21世紀の平和文化を創造する」と主張する根拠が間違いでないことを理解できるでしょう。
 日本の先端技術があってはじめて、米国もアジアも欧州も、結局、世界全体が恩恵を受けているという事実を誰も否定できません。

 言い換えれば、太平洋を挟んだ日本と米国が21世紀の人類文化の創建を担う中心国家であるということであり、このことが21世紀を「環太平洋文明」という言葉で規定することにつながっているのです。

 以上のような事実を理解した上で、何が分かるかと言えば、日本を米国がつかむか、中国が取るのかによって世界の覇権国家が決まるということです。

 日米同盟で進めば、自由主義、民主主義という価値観の世界が米国を中心として生き残り、日中同盟となれば、共産主義、全体主義という人権抑圧の価値観が中国を中心として世界を席巻することになるでしょう。

 日米同盟を基軸とする選択肢が正解であることはもちろん、それなくしては真の平和を指向する環太平洋文明を創造することもできません。

 現在、起きている米中衝突はそういう文脈で読み解かなければならないのです。