コラム・週刊Blessed Life 55
日本と世界、結婚と家庭の危機を超克せよ!

新海 一朗(コラムニスト)

 欧米の家庭は、およそ50%が離婚する社会、一方、日本は35%が離婚する社会ということで、健全な家庭が定着しない現代社会の傾向が見て取れます。

 家庭をつくる始まりに結婚があるわけですが、結婚に関しても、LGBTという愛の形を認めよという活動が世界的な広がりを見せ、悲しいことに、同性婚を法的に承認する国家が次々に生まれている現状があります。欧米がそれを引っ張るかたちで、世界中の国々を巻き込んでいるといった状況です。

 結婚と家庭は、言うまでもなく、そのどちらも「愛」があってこそ成立するという前提に支えられています。
 現代社会においては、世界的傾向として、「男女の愛が結婚に結実し、その結婚が幸せな家庭をつくり上げる」というプロセスを成就できないことが大きな流れとなってしまっているのです。これこそが、人類社会の根本的な危機であると言わざるを得ません。

 米国の著名な文明評論家、アルビン・トフラー(1928~2016)も「人類の未来にもし重大な危機が到来するとするならば、それは核兵器による国際間の紛争や地震などによるものではなくして、人々が家庭本来の尊い意義を喪失し、それに由来して家庭が崩壊してしまう時であろう」と警告を発しています。

 21世紀において、心から平和を求めるとすれば、「結婚と家庭」というテーマを避けて通るわけにはいきません。
 不誠実な愛、無責任な愛、偽りの愛、移ろう愛、このような愛を乗り越えない限り、人類は平和を実現することはできないでしょう。

 誠実な愛、責任のある愛、真実の愛、永遠の愛に生きるとき、幸せな結婚、幸せな家庭が約束され、人類社会の前に平和の道が開かれます。そのような真の愛の結婚と家庭は、神様によって祝福された結婚であり、神様によって祝福された家庭です。

 21世紀の最大のテーマは、政治でもなく、経済でもなく、軍事でもなく、最も本質的な視点において、「結婚と家庭」なのです。美しい結婚の時代、祝福された結婚の時代、美しい家庭の時代、祝福された家庭の時代、これが21世紀を特徴付ける平和世界実現の核心です。