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シリーズ・「宗教」を読み解く 386
ユダヤ・キリスト教の歴史に見る選民の共同体⑤
使徒の伝統を継承する共同体

ナビゲーター:石丸 志信

 聖霊降臨によって新しく生まれた共同体は、使徒たちの教えを守り、生活していた。
 彼らが共有する信仰の核心内容は、2世紀にはラテン語で「使徒信条(Credo)」という短い文章にまとまられていく。
 幼い頃に倣い覚えた日本語訳は次のような文語調のものだった。

 「われは、天地の創造主、全能の父なる天主を信じ、またその御独り子(おんひとりご)、われらの主イエズス・キリスト、すなわち聖霊によりて宿り、童貞マリアより生まれ、ポンシオ・ピラトの管下にて苦しみを受け、十字架に付けられ、死して葬られ、古聖所(こせいしょ)に降りて(くだりて)三日目に死者のうちよりよみがえり、天に昇りて全能の父なる天主の右に坐し、かしこより生ける人と死せる人とを裁かんために来り給う(きたりたもう)主を信じ奉る。われは聖霊、聖なる公教会、諸聖人の通功、罪の赦し、肉身のよみがえり、終りなき命を信じ奉る。アーメン」(『公教会祈祷文』カトリック中央協議会編 第39 1975225日 中央出版社)

 この共同体に招き入れられる人々は、使徒信条を公に唱え、洗礼を受けることで共同体の一員となる。
 使徒たちがユダヤ教の伝統から受け継いだ神様に対する信仰の理解は「創造主なる神」であり、イエス様の教えに従えば、そのかたが「天の父」と呼び得るかただった。聖霊によって生まれ変わった弟子たちは、創造主にして天の父なる神と呼びかけ祈るようになった。

 天の父なるかたが、人類救済のためにイスラエルの地に独り子イエスを送ってくださった。そのかたこそメシヤだとの信仰を宣布する。イエスは、歴史上に確かに肉体をもって生まれたかた。
 ローマ総督ピラトの名を記すことでそれが明らかにされる。しかも、その時代、最も凄惨(せいさん)な十字架刑で処刑されたことを隠すことはない。イエスは十字架で亡くなられたが、黄泉(よみ)に下り、3日目に復活されたという証言につながる。

 イエスの受難、死、復活の出来事に立ち合い、復活によって赦(ゆる)され、続く聖霊降臨によって生まれ変わるという体験。この一連の出来事が彼らに共通する神体験といえる。個々人の神体験にとどまるのではなく、共同体の体験として表明されている。
 かつてイスラエル民族は、賛美の歌に乗せてこう宣言した。

 「新しい歌を主に向かって歌え。/主は驚くべき御業を成し遂げられた。/右の御手、聖なる御腕によって/主は救いの御業を果たされた。
 主は救いを示し/恵みの御業を諸国の民の目に現し/イスラエルの家に対する/慈しみとまことを御心に留められた。/地の果てまですべての人は/わたしたちの神の救いの御業を見た」(詩編 第9813節、新共同訳)

 この賛美がイエス・キリストと聖霊を通して、新しいイスラエル民族の賛美となった。



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