2025.08.23 22:00
ほぼ5分で読める統一運動 62
成約時代と韓鶴子総裁の歩み
稲森 一郎
韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁は次のように語られています。
「キリスト教文化を根として立てられたアメリカを新約時代に例えれば、(それまでの)韓国は旧約時代に例えることができます。ですから、最初の20年間(1950年代~60年代)、夫は韓国において、イスラエル国家の立場と同じ韓国と、ユダヤ教の立場と同じ統一教会を中心として、旧約時代を蕩減する路程を歩みました。…その後、1971年に私(お母様)は夫と共にアメリカに渡りました。そうして、過去20年間(1970年代~80年代)、私たちは、アメリカで新約時代を完成し、成約時代を出発するための蕩減路程を歩みました」(『真の父母経』、1396ページ)
韓国(旧約)、アメリカ(新約)での歩みを土台に、成約時代へ向かう基盤が整えられました。すなわち、1993年1月3日、韓国・ソウルで「摂理史的回顧と成約時代」という文鮮明(ムン・ソンミョン)師のメッセージを通して、新約時代の完成と成約時代の出発が宣布されたのです。
成約時代の出発宣布と共に、1993年から世界的に始まった特別な巡回講演が「真の父母と成約時代」というタイトルの講演でした。
アメリカ55カ所(5月13日~7月30日)、日本20カ所(9月11日~9月30日)、世界40カ国(11月2日~12月22日)という世界巡回講演において、講演者は韓鶴子総裁でした。
1992年4月、韓鶴子総裁は、夫(文鮮明師)と世界平和女性連合を創設し、世界的に女性時代の到来が始まったことを宣言し、 その直後の1993年に、メインスピーカーとして「真の父母と成約時代」の講演を務め、文鮮明師(真の父)の妻(真の母)の立場で歴史的なデビューを飾りました。
成約時代は、名実ともに女性時代となったのです。
このような「摂理の景色」「時代の空気」を知らなければ、旧態依然として、男性の知性と力が全ての実権を行使し、権力と組織を掌握するというような古い考えから脱することができずにいることになるでしょう。そうすれば、大きな失敗を犯すことになるかもしれません。
文鮮明師はこう述べています。
「真の父母が定着することによって、女性解放とともに、『真の父母と成約時代の到来』を宣布しました。キリスト教文化圏が新婦として立つことができなかったので、お母様が再び女性を束ねて、1992年にお母様の大宣布運動を展開したのです。それが女性解放運動です。お母様が解放を宣布し、『真の父母と成約時代』を発表したので、もはやサタン世界は終わるのです」(同、1398ページ)
文鮮明師のこの言葉のとおり、1990年代以降の世界は、韓鶴子総裁を中心として、女性が一線で活躍する時代となったので、多くの女性首相が世界各国に誕生する趨勢(すうせい)となったのです。
旧約(ユダヤ教)、新約(キリスト教)を蕩減する時代が第2次世界大戦後の40年間(1950年代~80年代)であったとすれば、その蕩減の闘いを文鮮明師は一身に背負われた壮絶な歩みを勝利され、1993年から宣布された成約時代は、蕩減ではなく創造の時代として、その任務と責任を韓鶴子総裁が中心的に担われるという形になったと見てよいでしょう。
文鮮明師の聖和(逝去、2012年)以後、深刻な思いで成約時代の創造と建設の時代を開いてこられたのが、韓鶴子総裁(ホーリーマザー・ハン)なのです。