facts_3分で社会を読み解く 79

櫻井義秀氏の真実(10)
櫻井氏に対する友人S
氏の今の思い

ナビゲーター:魚谷 俊輔

 家庭連合に対する批判的なスタンスを貫いている北海道大学の櫻井義秀教授が、実は若き日に教会に通ったことがあり、原理研究会のメンバーとも交流があったという「真実」を明らかにするシリーズの第10回である。

 高校時代に櫻井氏の同級生であった、山形教会所属のS氏に対する私のインタビューの続きである。

魚谷:高校卒業後に、櫻井氏に何か変化が生じたということを、連絡を通じて感じたことはありましたか?

S氏:彼を通してではなくて、一般的な風聞というか、そういうものを通して、何か教会に反対しているらしいみたいな話がチラホラ聞こえてきました。

魚谷:そうなんですね。
 Sさんはもう学校の先生を退職していらっしゃると思うのですが、仮に私がSさんから聞いた情報をいろんなところで発信するときに、Sさんという人から伺ったことを実名で書いた場合、何かご迷惑がかかるとか、不都合なことはありますか?

S氏:私自身の中に、やはりまだ、彼は友達だという意識があります。何年か前にお父様(文鮮明〈ムン・ソンミョン〉師)の自叙伝を彼に送って、「あなたが批判している人が、もし本当にイエスのような立場の人であれば、大きな過ちを犯すことになるから、ちょっと冷静に考えてみてほしい」という内容を手紙につづって添えたんですよ。

魚谷:なるほど。

S氏:自分の実名を出すことは、私が彼を批判するような立場に、公に立つことになるでしょう。ですから、ちょっとどうなのかと思います。

魚谷:友達関係を壊したくないというか、まだ友達であるという意識があって、もし彼を情的に説得できるとしたら、自分なのではないかと…。それを自分が敵対的な姿勢を示してしまったら、その道も閉ざされてしまうのではないか、といったお気持ちがあるということですか?

S氏:いえ、そこまでの気概はありませんが、ただ、彼がいつだったかな、私の家に一度泊ったこともあるし、結婚式でスピーチもしてくれました。ですから、そうした彼を、私が大々的に批判する位置に立ってしまうのは心苦しいです。

魚谷:お気持ちは分かります。では、山形時代に教会につながっていたという事実だけを私が提示するのはどうですか?

S氏:私が公の場で証言したということではなく、伝聞として発表していただいた方がありがたいです。
 私が彼を訴えた、批判したみたいな立場に立つのはちょっと心苦しいですね。

(続く)


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