2025.06.22 22:00
ダーウィニズムを超えて 116
アプリで読む光言社書籍シリーズとして「ダーウィニズムを超えて」を毎週日曜日配信(予定)でお届けします。
生物学にとどまらず、社会問題、政治問題などさまざまな分野に大きな影響を与えてきた進化論。現代の自然科学も、神の創造や目的論を排除することによって混迷を深めています。
そんな科学時代に新しい神観を提示し、科学の統一を目指します。
統一思想研究院 小山田秀生・監修/大谷明史・著
第九章 科学時代の新しい神観
(一)科学時代における神の再発見
(3)無神論を超えて
2. 人間原理
1974年にイギリスの宇宙物理学者ブランドン・カーター(Brandon Carter)が、「人間原理」(強い人間原理)を提示した。それは「宇宙は、意識や知性という能力をもつ存在を生み出すのに必要な性質のすべてを、きわめて正確に持ちあわせている」というのである。例えば、もし重力が今よりやや弱かったとすれば、恒星において核融合は起こらず、生命に必要な熱と光は得られなかったであろう。そして、もし重力が今よりやや強かったとすれば、すべての恒星は短期間で燃え尽きてしまい、惑星において生命が生まれる時間的余裕はなかったであろう。それゆえ、宇宙は目も眩(くら)むばかりの正確さをもって調整されているのである。このような事実も、神による宇宙創造を強く支持するものである。
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次回は、「無神論を超えて③ 物質と力の究極の探求」をお届けします。