facts_3分で社会を読み解く 72
櫻井義秀氏の真実(5)

山形からの一通のメール

ナビゲーター:魚谷 俊輔

 家庭連合に対する批判的なスタンスを貫いている北海道大学の櫻井義秀教授が、実は若き日に教会に通ったことがあり、原理研究会のメンバーとも交流があったという「真実」を明らかにするシリーズの第5回である。

 前回まで4回にわたって、北海道大学のOB(卒業生)たちから学生時代の櫻井義秀氏の情報を聞き取ったインタビューの内容を紹介した。拙著『反証 櫻井義秀・中西尋子著「統一教会」』のエピローグにおいて明らかにした情報はここまでである。

 しかし本の出版後に、櫻井氏と統一教会の関係は北海道大学の学生時代に始まったものではなく、まだ彼が高校生であった山形時代にまでさかのぼることが明らかになった。
 そのきっかけとなったのは、拙著が出版された後に送られてきた一通のメールである。送り主は、山形県の平和大使協議会の事務局長だった。

 「本日、ご著書『反証 櫻井義秀・中西尋子著「統一教会」』を受け取りました。ありがとうございます。800ページに迫る大著にまずは大変驚くとともに、そのご尽力に感謝する次第です。先ほど届いたばかりでまだ読ませていただいてはおりませんが、櫻井教授は山形県上山市出身ということもあり、感じているところを少しメールさせていただきます。

 実は櫻井教授については、2010年に北大出版会から『統一教会』と題する本が発行された直後に読売新聞に書評が載り、山形県出身であることを知りました。山形県で学校の教師をしている数人の教会のメンバーと、『山形出身の大学教授がこんな本を出すとは、ひどいよね』と話していると、そこにいた6500双の小学校教諭のメンバーが『櫻井君とは高校の同級生で、高校時代に一緒に山形教会に通っていたんだ』というのです。

 その高校は、山形県内では一番の進学校である山形東高校で、その6500双の兄弟と櫻井氏は、当時の山形教会に1年ぐらいの期間通っており、聖書について学んでいたようです。

 やがて6500双の兄弟は山形大学に、櫻井氏は北海道大学に進学することになりますが、櫻井氏は、高校時代に、学友たちに向けて統一原理について発表の場を持とうと思っているなどと語ったこともあり、原理を聞いた当初は、積極的な面もあったようです。結局それは実現することはなかったようですが…。

 櫻井氏の北大進学後も二人の間で多少のやりとりはあったようで、年賀状のやりとりは、今も続いているようです」

 この話が事実なら、櫻井氏と統一教会の関係は山形にまでさかのぼることになる。

【関連情報
推しの一冊 Vol.1

反証 櫻井義秀・中西尋子著『統一教会』

Amazonでの購入はコチラから


あなたの知りたい社会のあれこれを教えてください