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レダ摂理 9

(『世界家庭』2016年12月号「レダ摂理(後)」より)

 『世界家庭』に掲載された飯野貞夫さんの証しを、毎週水曜日配信(予定)でお届けします。
 飯野絢子(あやこ)さんの証しに続き、絢子さんの夫であり、サウジアラビア国家メシヤとして活躍した飯野貞夫・天一国特別巡回師(777家庭)のレダでの歩みを紹介します。(一部、編集部が加筆・修正)

▲飯野貞夫さん・絢子さん夫妻(20108月)

猛獣とも草花とも会話できる本然の世界を体験

 妻は私以上によく働いてくれました。日本のメンバーの健康や心情に配慮した料理を絶えず心掛け、現地の労働者の婦人たちと仲良く台所に立って、朝昼晩の食事を作っていました。

 日本各地でレダの報告をするために、半年ごとに40日ほど夫婦共に一時帰国しました。そのたびに妻は、現地の婦人たちのために小物のお土産を買いました。また、日本の知り合いからたくさんのスポーツウエアを提供してもらい、インディヘナの子供たちのために運びました。

 妻は公館や食堂の掃除のほか、庭木の手入れなども担当し、大きな剪定(せんてい)ばさみを使って大胆に剪定しまくっていました。あるとき公館に行くと、妻が溝に横たわって手を振っているではありませんか。慌ててそばに行って訳を聞くと、庭木を剪定しているとき、高さ50センチくらいのコンクリートの植木囲いから落ち、そのまま体が溝にはまって動けなくなっていたのです。そこに私がタイミング良く通りかかったというわけです。頭を打たなかったのは幸いでしたが、そのとき左腕を骨折し、しかも自然に治っていたことが、日本に帰って病院に行ってから分かり、驚きました。

 私も果樹園で木々の世話をしているときに、乗っていた脚立が倒れ、1メートル半ほどの高さより後ろ向きに頭から地面に落ちたことがありました。脳振とうで一瞬気を失いましたが、ちょうど頭が当たったところに柔らかい草がこんもり生えていて助かったのです。10センチずれていれば、大きな石に直撃するところでした。そのまま、何事もなかったように作業を再開しました。

▲花の蜜を吸うハチドリ

 植樹園では、太さが直径10センチ、体長3メートルほどのアナコンダを踏んづけてしまったことがありました。思わず2メートルくらい跳び退いて振り返ったら、相手は鎌首をもたげて攻撃の態勢になっていました。「ごめんよ、気がつかずに踏んでしまって。許してね」と謝ると、通じたのか、頭を下げてゆっくりと去って行きました。

 大きなワニやヒョウの写真を撮るために、3、4メートルまで近づいたこともあります。話しかけて了解してもらってから撮るのです。気持ちが通じていなければ、危険だったことでしょう。草花も同じです。愛情があれば会話ができます。自然は絶えず人間に語りかけてきますが、私たちの心が自然と一体となっていなければ理解できず、共存もできません。

▲パラグアイ川支流のほとりで甲羅干しをするワニ。口を開けて体温を調節している

 レダで飼っていたチキーニャという名の犬は、本当に人の心をよく読んでいました。私たち夫婦に懐き、いつも後をついて来ました。私が植樹園の仕事をしたり、自然の撮影をしたりしているときもついてきて、ずっとそばで見ていました。あるときは、空にかかった大きな虹をじーっと眺めていることもありました。犬も何か思索をしているのでしょう。こういう光景に出合うと、真のお父様がよく語られる自然との触れ合いが、とてもうれしく思い出されるのです。

▲愛犬チキーニャ。上は虹を眺めながら思索中、下は骨を抱えて食前の祈り(?)

(続く)

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 次回は、「前大統領が夫婦で訪韓し、真の父母様に感謝を表明」をお届けします。