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櫻井義秀氏の真実(1

『反証』出版直前に知った衝撃的な事実

ナビゲーター:魚谷 俊輔

 拙著「反証 櫻井義秀・中西尋子著『統一教会』」(以下、『反証』)が世界日報社から出版されたことについては、既に本シリーズの第45回で紹介した。
 その際に私は、この本はぜひ「エピローグ」から読んでほしいと勧め、その理由についても説明した。

 櫻井義秀氏はこれまで、あたかも中立的な宗教学の研究者のごとく振る舞って統一教会(現・家庭連合)を研究対象とする本や論文を多数発表してきたのであるが、実は彼が北海道大学の学生だった頃に、当時の札幌統一教会に半年程度通っており、北海道大学の原理研究会のメンバーとも交流があったという事実が明らかになった。

 ところがその後、櫻井氏と統一教会との接点は、彼が北海道大学に進学する以前の山形での高校生の時代にまでさかのぼることが分かってきた。
 そこで本シリーズでは、彼の北海道大学時代の情報と共に、それ以前の接点に至るまでを明らかにしたい。

 私の本『反証』のテキストがほぼ出来上がり、最後の校閲作業を進めていた2024929日、青森を訪問していた私は、北海道で長年教会の職員をしていたという人物から、櫻井氏が元信者だという衝撃的な話を聞いた。
 彼から紹介されて最初に証言を聞くことができたのは中山富雄氏である。

 中山氏は私にとっては原理研究会の先輩であり、以前からの知人である。
 彼は19602月生まれで、1978年に北海道大学文類に入学し、法学部に進んでいる。彼が北大の原理研究会と出合い、入会したのは197912月のことである。櫻井氏が北大に入学する少し前だ。

 「私が櫻井君に会ったのは、札幌教会の学生部と、北大原理研究会の交流会の場だったと思います。
 札幌教会の学生部と北大の原理研究会は独立した別の組織だったのですが、お互いに積極的に交流する姿勢がありました。
 私は原理研究会側の人間で、彼は札幌教会の学生部側のグループに属していました。
 私は法学部で、彼は文学部だったので、同じ文科系の北大生が導かれていることをうれしく思った記憶があります。
 当時、教会の学生部にAさんという人がいて、彼が櫻井君のケアをしていました。
 学生時代の彼は童顔の男子学生という印象でした。私は顔を見ただけで彼と会話をしたわけではありませんでしたが、数カ月後には姿を見なくなりました。
 おそらく櫻井君は数カ月程度しか教会につながっていなかったのではないかと思います。
 その後、彼が北海道大学の教授として登場した時、学生時代の彼がそのまま大人になったような風貌だったので、すぐにあの時の櫻井君だと分かりました」

 この証言により、青森で聞いた話はどうやら事実らしいということが分かってきた。

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