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青年の希望 8

 あの『文鮮明(ムン・ソンミョン)師御夫妻メッセージ集 青年の希望』が、30年の時を超えてBlessed Lifeに掲載されることになりました。
 「膨大な文師の講話集の中から、特に日本の青年に対して希望を与えようと、日本語で語られたもの」が選ばれ、まとめられたみ言集です。
 若い世代はもちろん、全世代にお読みいただきたい、読めば読むほど、元気が出てくるメッセージ集です。(一部、編集部が加筆・修正)


(光言社・刊『文鮮明師御夫妻メッセージ集 青年の希望』〈1995年11月10日初版発行〉より)

なぜ肉体が勝つのか

 人間は、このような二つの異なった立場に分離され、宗教はそれらを一つにしようとしてきました。
 すべての宗教の第一の目標は、良心を中心として神と一つになることです。

 さらに第二の要求は、神と一体となったあと、良心を中心として皆さんの体を主管することです。
 皆さんは良心が命ずるままに行動しなさい。肉身が命ずるままに行動してはいけません。これこそが、すべての宗教のいわんとすることなのです。

 宗教は皆さんに、肉身的なすべてのことを否定せよと要求します。なぜでしょうか。
 それは元来、精神を中心として一つになるように創造された人間が、それを否定し、悪魔(サタン)が私たちの体を占領するようになったからです。

 人間は、自分の肉身を通じて、すべてを成したいと欲しています。私たちの肉身は、このことだけを考えています。
 このような生き方に、理想はありません。この種の人間は理想に反し、理想を破壊し、決して理想にくみすることはできません。

 ここに私たちは、肉体の完全な否定による、完全な宗教を見いだすのです。それゆえ、神はいつも人間に「肉体をささげよ」と要求します。

 神は、逆説ですべてのことを教えています。
 例えば、「だれでも自分を高くする者は低くされ、自分を低くする者は高くされるであろう」(マタイ23・12)という聖句があります。

 私たちはこのことを理解して初めて、次の聖句が理解できるのです。
 「自分の命を救おうとするものは、それを失い、それを失うものは、保つのである」(ルカ17・33)

 したがって宗教の発展は、肉体の完全否定がなされる時にのみあり得るのです。
 宗派が中心となって、独自の道を守り発展させようとする宗派は、世界の宗教の中心とは決してなれません。なぜなら、これは神の意志と神性に反するからです。

 しかし、たとえどんなに小さくても、自分の宗派を乗り越えて神が願うものを願う宗教は、必然的に神と共に栄えるに違いありません。
 そのような宗教は繁栄し、全世界の隅々まで覆い尽くすことでしょう。

 すべての文化の基礎と背景になっているのは、宗教です。そして神は、ずっと宗教を通じて人を個人として完成させようとしてきました。
 私たちは神が私たちのために、これまでずーっと成し遂げてこられたすべてのことを見て、神がおられるという事実を認めなければなりません。

(続く)

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 次回は、「神と人間が分かち合う幸福をお届けします。