シリーズ・「宗教」を読み解く 37
創造主のもとで一つに

ナビゲーター:石丸 志信

 8月2日から5日、ブラジル・サンパウロで開催された「中南米サミット2018」(天宙平和連合<UPF>主催)には、カトリック教会からドミニカ国出身のカルヴァン・エドワード・フェリクス枢機卿が参加した。彼は4日のIAPD(超宗教平和開発協会)中南米創設セッションで講演を行っている。

▲カルヴァン・エドワード・フェリクス枢機卿

 彼は、カトリック教会が1965年に閉会した第二バチカン公会議以降、キリスト教会の一致運動を推進してきたことを踏まえ、自身が75年から6年間、カリブ教会会議(CCC)事務局長を務めた時には、カリブ海諸国のキリスト教諸教派の一致に積極的に取り組んできたと語った。

 また、彼は、ローマ教皇パウロ六世が回勅、『ポプロールム・プログレシオ ― 諸民族の進歩推進について ― 』(1967年)の中で、「諸民族の進歩」こそが世界平和への最善の道であると述べていることを紹介。今回、ここに集ったのも、参加者が共に発展し成長していくためであると述べた。さらに、諸宗教間の対話を促進しながら、「私たちが抱える共通の運命、つまりは創造主である神様の前に、結束していくことが重要である」と語った。