シリーズ・「宗教」を読み解く 38
中南米サミットでの枢機卿の講演

ナビゲーター:石丸 志信

 8月4日に開催されたIAPD(超宗教平和開発協会)中南米創設セッションでのカルヴァン・エドワード・フェリクス枢機卿の講演は続く。
 枢機卿は、教皇フランシスコについて宗教間対話に関して豊富な経験を有し、世界平和のために諸宗教と協力関係を築いてきていると語った。そして、教皇の対話姿勢を示す幾つかの例を紹介した。

▲起草分に署名するドミニカのカルヴァン・エドワード・フェリクス枢機卿

 枢機卿によれば、昨年4月、バチカンにイスラーム指導者を迎えた教皇は、相手の話に静かに耳を傾けた後、「傾聴」の重要性を説いた。また、同9月には韓国の宗教指導者に「暴力に立ち向かい、万人の尊厳と権利を守るために、世界は平和活動を推進する模範的宗教指導者を求めている。我々は、謙遜と忍耐をもって行動し、世界平和への長い道のりを歩んでいかなければならない」と語った。さらに、「暴力を排除し、世界に横行する恐怖話の流布、憎悪の助長に対して反対の声を上げるべき」とも言い、宗教指導者の善なる行動を期待している旨を伝えた。

 85歳となる枢機卿の、教皇の説諭どおり穏やかに語りかける姿に、世界の宗教指導者も好感を持った。