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【B-Life『祝福家庭』コーナー】
『祝福家庭』101号(2021年夏季号)
「小学生教育Q&A
〜包み込む愛を持つ母親は育児の主役、父親は母子を守る総責任者〜

子女教育部部長 斉藤安正


 家庭には父(男性)と母(女性)の両者が必要だといいますが、子育てにおいてそれぞれの役割は何でしょうか?


 家庭は、ありのままの自分をさらけ出すことができる、“安らぎの場”であることが望まれます。外では許されないことも、家庭では受容される、そのような母性的な機能を私たちは家庭に求めています。
 そのため、育児の主役は母親です。家庭に不可欠である母性的な雰囲気をつくるうえで母親が重要です。母性的なもので満たされれば、父性的なものは子供に自然と伝わります。

 そして、父親の役割は総責任者です。育児や家庭において細かく具体的な内容は母親が担当することが多いですが、何か問題が生じたとき、最終的に責任を持って決断を下し、母子を守ってあげる役割が父親にはあります。ですから、夫婦はできる限り一緒に生活することが望ましいです。そして、母親が安心できる環境が必要です。

 家庭における主導権と決定権は第一に父親、第二に母親であるのが理想です。ふだんからこの秩序に家族全員が納得できる関係性を築くことが大切です。
 この秩序が決まらず、責任の所在があいまいという場合、子供に問題が生じることがあります。中でも、母親が息子を自分の世界に取り込んで、夫(父親)と対立しようとするパターンは最悪です。

●母性と父性の両面が不可欠
 家庭(個体目的)の主体は母親です。子供は母性を中心として、優しく受け止め、包み込むような愛情を欲しています。ただ、社会(全体目的)の前では、父親を中心として、家庭で規律や社会性を学び、りっぱに成長していかなければなりません。両面が必要です。

 また、時には妻が父性を、夫が母性を担当する場合もあるでしょう。そのようにして、夫婦が一つとなり、親子が共に成長し、完成に向かっていくのだと思います。

<父性の役割>
・「人は何のために、どう生きるべきか」「どんな価値観や理想を持って生きるべきか」という社会的人格を育み、「社会生活や共同生活をするうえで、どんな規則・規範があるのか」「破ったときには、どんな責任を負わなければならないのか」などを伝える役割がある。

・厳しく叱るのではなく、頼もしさ威厳を感じさせ、態度をもって示すことが理想。そのうえで話をすれば、子供は「なるほど。だから父母はこういう生活をしているのか」と納得し、父母に尊敬の念を抱くようになる。

<母性の役割>
・子供にとって“生きる力の源

子供の話をよく聞き、望みをかなえ、甘えさせ満たしてやる。また、子供の「不安」を受け止め、「大丈夫」と思わせること。そうすれば、子供の根っこに「守られている」という安心感(=基本的信頼、愛着)が形成される。

・子供の長所を感じ取り、短所も含めて「そのままでいいよ」と無条件に認めてあげる。それだけで子供は安らぎを感じ、自信を持って生き生きと輝く。

家庭の中心に関するみ言
 子供を立派に教育すること……は80パーセント、母親によるのです。……男の子は右、女の子は左に立たせて、礼の仕方を教えるのです。「お父さんに礼をしなさい。共にしましょう」と、教えてあげるのです。
 「お父さんに挨拶しましたか」と聞いて、もししていなかったならば、共に旦那さんのところに行って、服装を正し、丁寧に教えてあげるのです。……それは、家庭の伝統を正すために、仕方がないことです。家には中心が必要なのです。
19931221日、韓国・済州国際研修院)

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 このような内容が盛りだくさんの『祝福家庭』を、是非一度手にとってみてください。

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