青少年事情と教育を考える 246
子供の健康のための睡眠時間

ナビゲーター:中田 孝誠

 健康のために睡眠時間はどれくらい必要か。
 厚生労働省の専門家委員会は、子供の睡眠時間について「1~2歳児は11~14時間」「3~5歳児は10~13時間」「小学生は9~12時間」「中学・高校生は8~10時間」を推奨しています。

 同省は10年前に「健康づくりのための睡眠指針2014」を定めていますが、現在、指針の改訂案を議論していて、そこで示されているのが上記の推奨時間です。
 この数字は米国の睡眠医学会がさまざまな調査を元にして提示しているもので、多くの国が推奨の基準としています。

 良い睡眠のために生活習慣で注意することとしては、日中には太陽の光をたくさん浴びること、朝食をしっかり取ること、スマートフォンやゲームなどに触れるスクリーンタイムを減らして体を動かすこと、寝る時もデジタル機器の使用を控えること、を挙げています。

 朝食を取ることは体内時計を調整するという意味があります。乳幼児期に必要な睡眠時間を確保できないと“体内時計”がうまくつくられず、子供の脳の発達に影響を及ぼすと指摘する専門家もいます。

 また、スマホを長時間使う子供は就寝の時間が遅くなるという調査もあります。スマホの使用時間が増えると睡眠時間を減らしがちで、睡眠の質も低下します。
 そして夜更かしや朝起きられない状態が続くと、遅刻が増えたり登校が困難になったりしてしまいます。これも睡眠障害の一つだといわれています。

 子供の睡眠習慣は親の生活習慣の影響を受けます。新しい睡眠指針の案でも、大人に対して適正な生活習慣や睡眠環境の整備を提案しています。
 家庭での早寝早起き習慣はもちろん、夜が長い現代社会の在り方も考える必要があるのではないでしょうか。