アングル~情報戦に勝て。109
「口から出るものが人を汚すのである」

 群盲象を評す、という。「多くの盲人が象をなでて、自分の手に触れた部分だけで象について意見を言う意」から、凡人は大人物・大事業の一部しか理解できないというたとえ(デジタル大辞泉)だ。

 昨今の「旧統一教会問題」を巡る物言いのなんと愚かなことか。分別がないとはこういうことを言うのである。口から出るものが人を汚すのである(マタイ1511)。

 今回紹介するのは、1024日付の世界日報(本紙)11面に掲載された「全国弁連への賠償請求訴訟 東京地裁で初弁論 『宗教ヘイトによる差別』」の見出し記事。

 「旧統一教会騒動」。いずれ後世にはこう呼ばれるかもしれない。友好団体と見れば、あるいは家庭連合(旧統一教会)を「普通に」扱っただけでも、その団体や個人は世間の血祭りに上げられる。
 その先頭に立つ扇動者は、一部の政治家であり、弁護士グループであり、マスコミ、評論家たちだ。

 政治家も弁護士も言論人も、そして評論家や学者たちも、社会においては有識者と呼ばれる存在であり、法律はもちろん、倫理・道徳においても世に範を示す立場ではないのか。

 前後左右を見極め、物事を俯瞰(ふかん)しながら、大所高所から見識を語るべきであって、差別と偏見に満ち、ヘイトにまみれた発言を繰り返すのは言語道断である。

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(則)