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うまくいく夫婦仲の法則 34

 アプリで読む光言社書籍シリーズとして「うまくいく夫婦仲の法則」を毎週木曜日配信(予定)でお届けします。
 目指すは「夫婦仲良し、円満一家、どんな嵐もどんとこい」! 輝く夫婦、幸せな家庭を築くための秘訣(ひけつ)をご紹介します。

松本 雄司・著

(光言社・刊『二人で学ぶ うまくいく夫婦仲の法則』〈200251日初版発行〉より)

第四章 どのようにして夫婦愛を育てるか

3 二人が仲の良い夫婦になるには

※「A愛妻度」は第20回、「B愛夫度」は第21回を参照

⑭男らしさ、女らしさを磨こう(A-⑮、⑳、B-⑭、⑰、⑳)

 「男らしさ」とか、「女らしさ」というと、「古臭い」「セクハラだ」などと言われかねない時代ですが、夫婦が仲良くできるには、この要素を絶対に無視できません。

 それは、統計を見てもはっきり出ています。アメリカでは離婚率50パーセントをとっくに超えて、家庭崩壊の極にあります。しかし意外に思うかもしれませんが、アメリカが今のような離婚・再婚が日常的に繰り返される社会になったのは、実はごく最近のこと、戦後のことなのです。戦前のアメリカは、キリスト教が家庭にも学校教育にも生きており、「大草原の小さな家」のような家族愛に満ちた家庭がほとんどでした。

 戦後、1960年代に始まったウーマンリブ(女性解放運動)の激しい運動が、男女の完全平等追求から、さらに、性の解放運動へと展開し、若い男女は自由恋愛・フリーセックスの風潮に走り、レディーファースト精神は対等を突き抜けて女性上位時代に突入しました。そのような変化とまったく比例して、結婚生活がうまくいかない夫婦が増え、離婚率はどんどん上昇して現在に至ったのです。

 日本も全く同じ現象が起きています。戦後の民主主義による男女同権は当然のことですが、70年代に大都市人口集中化、核家族化、女性の社会進出が進み、80年代にはウーマンパワーが炸裂し、離婚の増加、家庭崩壊が進行します。そうして、豊かさの中での若者の反乱が起こり、青少年の非行・犯罪率は急上昇し始め、90年代以降は、凶悪犯罪の主役になりつつあります。若い男女間では、純潔とか貞操という観念は過去のものとなり、お金に困れば携帯電話で簡単に「援助交際」の相手を見つけるという時代になっています。

 特に、男子のニューハーフ化、女性の言葉や態度の粗暴化という風潮は、若い世代の男女の中性化を促しています。こうして、中性化した男女が結婚して家庭を持つが、34年目から離婚ラッシュが起こる。ラブラブで結婚しても、今や、3組に1組は離婚に至っているし、離婚はしていないが破綻状態になっている夫婦は同数はいると言われる。そうすれば、むしろ、本当に仲良くいっている家庭の方が少ないということになる。こうしてみると、やはり日本でも、男性の女性化、女性の男性化は、結婚生活の維持を困難にしているのです。

 男性がより男性らしくあり、女性がより女性らしくなればなるほど、夫婦は深く結びつき、仲よく愛し合うことができます。ちょうど、プラス5とマイナス5の電極より、プラス10とマイナス10の電極の方が強力にスパークするのと同じ原理です。

 夫は男性として、広く大きな心を持ち、家族に対する確固たる責任感を持って、仕事面では頼もしく、家族には愛情深く優しい魅力的な男性になるべきでしょう。

 また、妻は女性として慎ましさを備え、子供には良き母、夫には良き妻として尽くし、穏やかで温かい家庭の雰囲気をつくりましょう。特に、男性が心をひかれる女性らしい話し方、女性らしい態度を大切にすれば、男性のハートを魅了するでしょう。男性の求め続ける理想の女性は、仕草や言葉づかいが女性らしく、ある時は母親のような包容力を持ち、また、もう一面では少女のように甘えん坊で茶目っ気を見せる、そんな人です。

 いずれにせよ、男性がより男性らしくあり、女性がより女性らしくなろうとするならば、二人の結婚生活は飛躍的に楽しく味わいに満ちたものになっていくことは間違いありません。そして、結局、親である夫婦二人が心から尊敬し合い、信頼し合い、仲が良いのを見るとき、その子供たちは安心して家庭生活を送り、両親を心から尊敬し、慕うことができるようになります。それはどんな有名校に入れることよりも大切な子供への教育なのです。

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 次回は、「家族の写真をいつも持ち歩こう/暴力と暴言をやめよう」をお届けします。


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