https://www.kogensha.jp/shop/detail.php?id=4162

平和の大道 47
プロジェクトの理念

 皆さんは、『平和の大道』という書籍をご存じでしょうか。著者は、一般財団法人国際ハイウェイ財団の理事長、佐藤博文氏です。
 同書は、国際ハイウェイ財団が推進する「国際ハイウェイ・日韓トンネル」プロジェクトの意義や背景などについて総合的に理解することのできる貴重な一冊です。
 Blessed Lifeではその一部を抜粋して紹介してまいります。ぜひお楽しみに!

佐藤 博文・著

(『平和の大道-国際ハイウェイ・日韓トンネル-』より)

 先回では、本プロジェクトが進展し成功するためには、「理念」、「ビジョン」、「戦略」の三つを一体のものとして考えることが必要であるということを述べた。今回は、まず「理念」から論じることにする。

理念とその重要性

 「ビジョン」と「戦略」の基になるのは「理念」である。理念について、まず、言葉の意味を国語辞典から調べてみよう。
1. ある物事についての、こうあるべきだという根本の考え。
2. 哲学で、純粋に理性によって立てられる超経験的な最高の理想的概念。プラトンのイデアに由来。
 さらに、「理念」を分解すると、「理」と「念」になる。「理」とは「物事の筋道、道理」、「念」とは「思う、心中深くかみしめる、かねての望み、念願、志、信念」という意味である。つまり「理念」とは、「道理にかなった大義名分、基本的価値観の表明、根本の考え、目的、理想、筋の通った強い思い」のことである。

 分かりやすくするため、日本の企業等で唱えられている「経営理念」を例にとって考察することにする。まず、経営とは事業目的を達成するために、継続的・計画的に意思決定を行って実行に移し、事業を管理・遂行すること、またそのための組織体のことである。これより、「経営理念」とは「経営の原理原則」、「経営哲学」、「経営観」であり、経営の根幹をなすものである。実は、企業においては「経営理念」が商品以上に重要である。

 永続的に発展している企業は「経営理念」が優れている。トヨタ自動車、京セラ、ソフトバンク等、これらの企業の経営理念は「会社は社会のためにある」という経営理念がしっかり確立されている。それ故に成功し発展することができると言える。「企業の目的は、全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献することである」(京セラ)、「情報革命を通じて人々の幸せを実現する」(ソフトバンク)がその「経営理念」の実例である。

本プロジェクトの「理念」の特徴

 真の愛を中心とした神主義による平和思想の実践を通し、高規格高速道路・鉄道とビザなしで出入可能な両側1kmに及ぶ自由地帯からなる世界的な交通ネットワーク構築を基盤として、恒久的な世界平和と新文明創造を実現するこれが本プロジェクトの基本理念である。

 本プロジェクトの理念が一般の平和構築の理念とどのように異なるか、その特徴を数点列挙する。

 ①包括的、一括的、根本的な平和構築方法である。
 世界平和は、あらゆる現実問題の解決があって、初めて実現できると考える。貧困、差別、格差、抑圧、無知、宗教間対立、政治的対立等の現実問題が存在するところには恒久的な平和は実現しない。つまり「世界平和実現の前提条件は、あらゆる現実問題の包括的、一括的、根本的解決」である。

 そのためには、政治、経済、宗教、思想、文化等、人間社会の諸分野の課題を包括的、一括的、根本的に解決できるような方策でないと平和は実現しないが、国際ハイウェイプロジェクトにはその内容がある。宗教・思想に基づいた理念を背景に、その活動はあらゆる分野を網羅している。

 これを成就していく過程で、経済統一、政治統一、宗教統一、思想・文化統一という根本問題が解決していく。さらに国境線突破も可能にするのが本財団の唱える国際ハイウェイプロジェクトである。

 故に、国際ハイウェイ構想は「現実問題を根本的に解決することによる世界平和の実現の王道(大道)」であると言うことができる。

 ②「高規格の高速道路・鉄道の世界的なネットワーク構築」という「道路による平和構築」(平和のインフラ)の理念は、抽象論ではなく、現実的、具体的な法案である。

 特に、ハイウェイの持つ現実的効果としての多岐にわたる大きな「波及効果(シナジー効果)」に着目して、「道造りが平和のインフラになる」というアイデアは、現実的、具体的で、誰にでも分かりやすく、取り組みやすい。宗教、思想、政治、軍事による平和構築という既存のアプローチとは大きく異なる。さらに、このアイデアは、古代ローマ帝国の「ローマ街道」や米国の「州間高速道路」、ドイツの「アウトバーン」で歴史的に実証済みである。

 ③人類救済という人類愛に基づいた宗教的動機に起因する理念が根本にある。

 本プロジェクトが世界的な宗教指導者であり、統一運動の創設者である文鮮明(ムン・ソンミョン)総裁の提唱により始められたことの意義は大きい。その思想を一言で言うと「神主義」である。「神主義」とは、「神の愛(真の愛)の実践による現実問題の根本解決」という宗教の根本理念に基づいた実践方案である。平和実現の観点から見れば、「神主義」は「絶対的な平和理念」であると言うことができる。本プロジェクトはこのレベルの平和理念に裏打ちされている。

 それを実証するために、文鮮明総裁は、世界平和のために宗教、思想、政治、経済、文化、芸術等あらゆる方面にわたる、いわゆる「統一運動」を創設された。そして、その運動が世界的レベルで現実に展開し、世界平和のために貢献しているという事実がある。国際ハイウェイ構想は、この「神主義」という「絶対的な平和理念」に基づく統一運動の核心的なプロジェクトであり、それらの諸運動と深く連携している。このことが、本プロジェクトは必ず実現するという現実性に対する強固な保証と確信を与える。

(『友情新聞』2015年5月1日号より)

---

 次回は、「国際ハイウェイのビジョン」をお届けします。


◆『平和の大道 ―国際ハイウェイ・日韓トンネル―』を書籍でご覧になりたいかたはコチラへ(韓国語版もあります)


★おすすめ関連動画★

ザ・インタビュー 第32回
佐藤博文・国際ハイウェイ財団理事長に聞く その1「地球規模の神文明を創造する壮大なプロジェクト」

U-ONE TVアプリで視聴する


ザ・インタビュー 第33回
佐藤博文・国際ハイウェイ財団理事長に聞く その2「日韓トンネルは、地理と歴史を変える21世紀最大のプロジェクトだ」

U-ONE TVアプリで視聴する


ザ・インタビュー 第34回
佐藤博文・国際ハイウェイ財団理事長に聞く その3「神主義は共生共栄共義主義であり、現実問題を解決する思想」

U-ONE TVアプリで視聴する

---

 U-ONE TVの動画を見るにはU-ONE TVアプリが必要です!
 無料ですので、ぜひダウンロードしてご活用ください。

ダウンロードはコチラから

Android

iOS

ダウンロード方法について

▲画像をタッチすると視聴できます