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中和新聞セレクト Vol.7
家庭力アップ講座 7

 毎週2回(火、金)、さまざまなコンテンツを配信している『中和新聞』。Blessed Life編集部が同記事のアーカイブスからおすすめのコンテンツをセレクトして皆さまに紹介します!
 第7弾は「家庭力アップ講座」(多田聰夫氏)のシリーズを毎週水曜日(予定)にお届けします。
 同コンテンツは『中和新聞』20137月~20163月に全19回で配信されたシリーズです。

第7回 一時停止ボタン

(中和新聞 2014年5月13日 通巻663号より)

[第2章]心の姿勢 一時停止ボタン

真の愛を中心とする家庭文化を築く
 私たちが目指しているのは、真の愛を中心とした「家庭文化」を築くことです。その核心となるのが「真の愛」であり、「永遠に共に暮らしたい」、会えば「また会いたい」と願う心です。

 例えば、朝、夫を会社に送り出した妻が、昼になればその夫の声が聞きたくなるように、真の愛をもった心は、「会ってもまた会いたい」と願うのです。

 また父母は、自分のもっているものは何でも子女に与えたいと思っています。そして、事情があって与えることができなければ、切なさを覚えるほどです。そのように、真の愛は「何でも与えたい」という心です。

 私たちが目指している「真の愛を中心とした家庭文化」では、お互いに喜びも悲しみも分かち合い、家族として一体感を感じたいと願っているのです。

「一時停止ボタン」を押す
 真の愛を中心とした家庭文化を願いながら、一方で私たちには、とても感情的になりやすい一面があります。勢いのあまり、つい心にもないことを相手に言ってしまい、あとで後悔するといったことは、誰でも経験があるでしょう。

 「あんなことを言うんじゃなかった。あの時、ちょっと考えていれば、あんなことにならなかったのに」といった具合です。ささいなことで相手に言い返したり、反発したりして、大切な人間関係が難しくなってしまうことが多々あるのです。

 子供に対しても、本当は「共感してあげたい」と思っているのに、つい感情的になることで、その思いが一度に吹き飛んでしまうことがあります。そのようなことが続くと、自信を失い、「真の愛の家庭文化をつくることなど自分にはできない」と思ってしまうかもしれません。

 このように、自分の身の回りで起こる出来事に対して、つい感情的になりそうなときに、「ちょっと待てよ」と立ち止まることを「一時停止ボタンを押す」と表現しています。この一時停止ボタンを押すことで、その時の感情に流されることなく、自分の取るべき対応を冷静に選択することができるのです。

 例えば、子供に対して怒りの感情が湧いたとしても、「ちょっと待てよ」と一旦立ち止まることで、冷静になって子供の様子を見たり、子供の気持ちを聞いてみたり、言葉を掛けて注意してみたり…。自分自身の中で、様々な反応を選択することができるのです。

 大切なことは、まず「この感情のままに行動したら良くないのではないか」という自覚を持つことです。この「自覚」とは、自分の存在というものを、他人や周りの環境から離れたものとして認識し、客観的に自分自身の状態や傾向、考え方、望んでいることなどを見つめて把握することです。

 このように自覚する姿勢がなければ、子供の心を正しく理解し、子供を信頼し、愛することもできません。自分自身を変えていくことも、なかなか難しいと思います。このような内容を学び、実践を続けていくことで、徐々に一時停止ボタンを押せる皆さんになっていただければ良いと思います。

「一時停止ボタン」の効果
 家族関係も、「一時停止ボタン」を押すことで、感情的な行動を抑えることができます。

 例えば、今まで一時の感情で夫婦げんかをして子供たちに嫌な思いをさせていたとしても、これからは一時停止ボタンを押すことで、感情的な行動としての夫婦げんかをしないで済むようになるかもしれません。

 それは、家庭の中の「悪い習慣性」を変えることになります。そして、親の感情的な行動によって、気がつかないまま、子供たちに伝わっていたかもしれない「悪い傾向」を断ち切ることにもなるのです。

10まで数える」で自身を見つめる
 「一時停止ボタン」を訓練するために、「10まで数える」というゲームを紹介します。

 まず大きく息を吸い込んだのちに吐き、そして心の中で「1つ」と数えます。そして、再び息を大きく吸い込んだのちに吐き、心の中で「2つ」と数えます。このようにゆっくりと呼吸しながら、他のことは何も考えず、10まで数えることに集中してみてください。

 もし途中で「呼吸」について考えたとするならば、それは「別の考え」になります。7まで数えて「あと3回やればいいのだな」などと考えてしまうのも、やはり別の考えです。

 ただ10まで数えれば良いのですが、心はそれについてきてくれません。3つか4つまで数えるうちに、別の考えにはまり込んでしまうかもしれません。

 ここでは一歩身を引いて自分自身を見つめることが必要です。自分自身の心と、これから取ろうとする自分の行動を客観的に見つめてみることが大切なのです。余計なことを考えずに。10まで数えることができたならば、一時停止ボタンを押せたことになります。

 このような訓練を重ねて、いつでも一時停止ボタンを押すことができるようになれば、少しずつでも、真の愛を中心とする家庭文化をつくっていくことができるようになるでしょう。

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 次回は、「思いの電車」をお届けします。

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